同情と恋心 (ページ24)

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嫌われてる？ページ24

玉森side

Aちゃんと別れてから、俺はスタッフさんと衣装の打ち合わせをしていた。

さっきから開いた扉から見える廊下で拓真ってやつが荷物持って行ったり来たりしていた。

それを見る度に俺はAちゃんの姿を探した。

(スタッフ)「どうかしました？

さっきから廊下ばっかり見てますけど？」

「あぁ、すみません。なんでもないです…。

それで、ここどうします？」

俺は廊下ばかり気にしていることを指摘された。

まさかAちゃんを探してるなんて言えないからすぐに話を戻した。

【Aちゃんほんとに来るかな、、？

さっきの誘い方だとやっぱり来ないかなぁ、

でも、俺の事ちょっとでも気になってたら昼休みにでも顔だしてくれるかな…？】

俺はソワソワしながら打ち合わせを続けた。

そして、時計の針はてっぺんを過ぎた。

Aちゃんはまだ来ない。。。

世の中的な休憩時間が過ぎた。

Aちゃんはまだ来ない。

そして、俺が仕事に行かないといけない時間になった。

結局Aちゃんは来なかった。

【忙しかったのかなぁ….

拓真ってやつも忙しそうに動いてたし。。。】

でも、今日はあれからAちゃんの姿は見ていない。

帰り際、俺は少し遠回りしてAちゃんの姿を探しながら帰ることにした。

すると、少し先からAちゃんの声が聞こえた。

A「ごめんね！ありがとう！！

あとは自分で出来るから、大丈夫だよ！？

拓真くんは次の仕事してていいよ！

ちょっと朝しんどいことあって、ふらっとしただけで、今はなんともないから！」

(拓真)「分かりました！けど、無理はしないでくださいね！

俺はまだ若いし、男なんでなんでもしますから！

遠慮せずに言ってください！」

そんな二人の会話が聞こえた。

俺はAちゃんの"朝しんどいことあって"がすごく気になった。

【ふらっとしたって相当だよね……。

何があった？

えっ、………

もしかして、俺………。

嫌われてる？

拓真ってやつとはちゃんと話せてるし、俺とは話せない？

今日も来なかったのはそのせい……？？】

俺はAちゃんに嫌われているかもしれないと、すごく落ち込んだままその場を立ち去り、撮影に向かった。