同情と恋心 (ページ1)

今日:42 hit、昨日:0 hit、合計:68,678 hit

私の夢ページ1

今日から、

私の夢だった場所で！！

――数年前――

♪～

「きゃーーー♡」

【やっぱり凄い！コンサートってこんなに楽しいんだね！！てかさ、この演出ヤバすぎる！！これを考えちゃう潤様ってさっすが～～♪】

うちわをパタパタ振って、ペンライトをブンブン振って声が出なくなるまで叫んで、私は今日初めて生の嵐に会った。

何年も前からずっと大好きで、ただ一つ続いた趣味、、というか、ずっとずっと会いたかった人達。
嵐のライブの演出は毎回派手かつ洗練されており、まとまりもあって、演出力は日本最高峰とも言われている。

―公演後―

「やっぱり嵐は最高だね～♪」

(あやめ)「うんうん！やっぱり私たちには嵐しかいないよね～」

「そうだね！ホテル帰ったら今日のことたっくさん語ろ！！！」

――――

嵐は私にたくさんの影響を与えてくれて、マイナスに働くこともあったけど、嵐のおかげでたくさんのことを乗り越えて、たくさんのことを学んで、嵐に会うために生きてきたと言っても過言ではないくらい私の身体は嵐に満ち溢れていた。

そして、嵐は私の夢も作ってくれた。

そう、それはコンサートスタッフ。

嵐のライブは圧巻で、私もいつかこんなにたくさんの人を喜ばせるような演出に携わりたい。そう強く思って大学では建築を学んだ。

心のどこかでは嵐といつかお仕事出来たらなぁなんて思ったりもしてた。

その夢がいま目の前に！！

「おはようございます！」

(上司)「今日からよろしくね！早速なんだけど仕事入ってて、忙しいから色々教える時間ないんだ。わからないと思うけど、君が出来そうなことだけ指示するからついてきてよ。」

「はい！！！」

私はやる気十分。

基本的に極度の人見知りなのに、お腹から声が出た。

上司に連れられて歩いていると、途中からもう1人男の子がついてきた。

【誰だろこの子。若いな。年下かな？まぁいいや、】

人見知りの私はその時自分からは話しかけれなかった。

私の入った業界は私みたいにわざわざ大卒じゃなくても入れるようなもの。私は親や周りの目を気にして、というか、高校卒業までこの進路を決めきれなかったっていうのもあり、大学卒業してから入社した。

だから、私とさほど年齢が変わらなそうな人がシャキシャキと動き回って自分の判断で色々な準備をしている。