平凡少女、全然平凡な人生を送れないの巻。【呪術廻戦】

第36話「カオス、爆散」 ページ36

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しかし作戦(という名の捨て身タックル)が功を成したのか、爆散した呪霊の気配は飛び散ったようでこちらへ攻撃を仕掛けてくる様子はない。
まあまあ高威力のそれを近距離で発射してやったので回復するにはかなりの時間を要するはず。多分。

しかし煙たい。どんだけ薙ぎ払っちゃったのよ九尾。



「なんつー無茶苦茶な……」

「こうでもしないと接近出来なかったからね！さっさと逃げよう逃げよう」

「……こんぶ」

「腑に落ちない。全くもって腑に落ちない……」



腑に落ちても落ちなくてもいいからさっさと逃げるんだよ！！

多分回復したら真っ先に私を殺しにくるだろう。一妖精さんの戯れ(光線発射)は流石に激おこ必須だと思う。正面から特級呪霊にブチギレられたらきっとチビる。







『＿＿＿＿毒されてしまったのですね。穢れなき精霊である貴女は、仇敵とも言える人間達の手によって芯まで汚されてしまったのですね』







背筋に一筋の汗がたらり。
これは普通に、死亡flagがビンビン案件で即死不可避。



振り返れば、煙が徐々に消えていく奥で特級呪霊が立っているのが見えた。
多少の傷は付けられたものの見る見るうちに回復していく呪霊の身体。捥げた腕は瞬く間に再生していく。


つまり詰みです。



「すみません、わたし、ようせい、ちがいます、ニンゲン」


『嗚呼、嗚呼。なんと嘆かわしい。やはりこの地に害を撒き散らすだけの人間など必要無いのです。貴女のように慈愛に満ち溢れた存在だけが、この星に無くてはならないのです』


「わたしニンゲン。アイアムヒューマンノットイコール妖精」


『良いのです。私は全て分かっています。貴女の中に存在する記憶は全てまやかし。卑劣で狡猾な人間に、貴女の清廉な想いが踏み躙られて良い筈がない。故に人間達を庇う必要など何処にもない』





「この呪霊一切私の話聞かないんだけど。ビックリするくらい九尾の魅了(チャーム)に引っかかってるんだけど」

「恋は盲目とよく言ったものだ」

「加茂さんその言葉数分前の自分に返ってきますけど大丈夫？？」



思い切り引っかかってたよね加茂さん。何を棚上げしちゃってんの、定位置管理してやろうか(？)



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