第29話「華麗なる逃走劇」 ページ29
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「先生！！せんせーーーい！！盗聴だか盗撮だかしてるせんせーーーい！！！
特級！！呪霊が！！出ましたよ！！！校内ですよねここ！時空歪んでないよね！？結界どこ行ったの！！」
「ツナマヨ！！」
「ごめん黙って走りまーす！！」
全力疾走で「特級呪霊」から逃げ惑う私と棘くん。
特級呪霊は見る見るうちに巨木の如く体積を増幅させていき、今では天高く見上げるほどにってあれ、ホントなんなのあれ！？
アレは木々を薙ぎ倒しながらこちらに向かって突っ込んでくる。これは何処へ向かうべきか仲間と合流するべきか、考えれば考えるほど走るスピードが遅れてしまい棘くんに引っ張られる始末。
「(………！もしかして、もしかすると、私の「九尾」に惹きつけられてる可能性は無いか？)」
人間呪霊問わず心を惑わせ魅力してしまう「チャーム」的な特性を持つ私の九尾。これ、ワンチャン私だけ別方向に走れば棘くんだけでも確実に仲間達と合流できるのではないか。
予想が外れたらめちゃくちゃ恥ずかしいけども。
「棘くん、っ」
「おかか」
棘くんは私の腕を掴んで離さない。そしてこちらを見ることもない。
きっと私の思惑などバレてしまっているのだろう。彼は優しいから、きっとこの作戦が成功するとしても不発に終わるとしても私の腕を離したりしない。棘くんはそういう人だ。
「………余計な心配させてごめん、ッ逃げに徹します！」
「しゃけ！」
先ずは東京陣営でも京都陣営でも誰でもいいから合流すること！
きっと私達だけでは太刀打ちできる相手ではない、というかさっさと先生方を召喚したい。でもスマホを操作できるくらいの余裕がない！！
呪いの気配が濃い。正直くらくらしてしまう。もしかしたら恋、なんて冗談が言えるほどの元気を私にください。
「(ラチがあかない……！)」
走力体力共にカスの私はそろそろバテそうである。
もっと食べておけば良かった。こんな所でこんな事で足を引っ張るなんて最低だ。情けなさ過ぎて苦しい。肺が張り裂けそうで辛い。
触手のように伸びてくる極太の木がこちらに迫って来るのを視界の隅で捉えた。
「………っ棘くん。気分悪く、なるかもしれないけど……っ、先に謝っとくゴメン！！」
＿＿＿＿「九尾！」
右手をキツネの形に変えて、
鳴き声を上げるように口を開け、閉じる。
その時。
瞬き一つの間に、私たちの前に1匹の「狐」が姿を現した。
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Alice - ( ,,`･ω･´)❕続きが早く見たいです!.更新頑張ってください (2023年1月29日 13時) (
レス) @page40 id: 37c62558af (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています！更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか？ (2021年1月4日 11時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
エドワールド(プロフ) - 更新頑張って！！ (2020年12月6日 20時) (レス) id: 47a0ed334c (このIDを非表示/違反報告)
黒酢 - 続きを...お願いします...!!更新待ってます！！ (2020年11月17日 23時) (レス) id: 3b4652fe38 (このIDを非表示/違反報告)
おでんパン - とっても面白いですね！！更新楽しみにしてます！！！！ (2020年11月12日 23時) (レス) id: 9599c9f027 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨風 | 作者ホームページ：
作成日時：2020年11月2日 17時
