一、「リョウメンスクナ」 ページ5
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「その“刀”は絶対人前で出さないこと。自分が信用するに値すると思った人間がいる場合のみ使用していい。つまり僕の前だけね。それか、僕が許可を出した時か、生命の危機を感じた時。それ以外は使用禁止。
代わりにこれ使って。ただの木刀だけど、君が使えばその“刀”よりかは劣るけど一級呪具くらいの力は得られる筈だから。多分」
「最低限身嗜みは整えようか。そんな薄汚い溝鼠みたいな姿だと目立ちまくりだからね。せっかく可愛い顔してるのに台無し。
臭いもヤバイし普通に汚いからさっさと風呂入って。ちゃんと臭い取れるまで綺麗に洗ってね。
あとで買い出しにも行こう。僕の趣味で固めるけど文句無いよね?君好みとか無さそうだし」
「最後に。僕は五条悟。東京都立呪術高等専門学校の一年を担当している。生徒思いのナイスルッキングガイさ。
とまあ、これくらいかな。何か質問ある?」
「………???……?……??」
「ハハ、一ミリも理解出来てねえなこりゃ」
私が前までいた狭い部屋とは比べものにならないくらい広い部屋の中で、でも同じくらい物が少ない部屋の中心で、首を傾げる私にけらけら笑った男の人。
「成る程ね。年齢に合わないその幼い言動は、モロ呪いの影響か。こりゃ骨が折れそうだ」
うんうん頷いた男の人に、またまた首を傾げた。
……
…
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あ、なつかしい。
そんなこともあったなぁって、思い出に浸るようにそんなことを考えていたら、突然聞こえた大声に思わずビックリしてしまった。
「百葉箱!?そんな所に特級呪物保管するとか馬鹿過ぎるでしょ」
めぐみんが誰かと電話している。多分ごじょせんだろうなあ。ちょっと怒った様子のめぐみんだったが、「ひゃくようばこ」と呼ばれるものに近付き中を開けた途端ぴたりと動きを止めた。
「めぐみんどしたの?」
「……ない」
「えっ」
えっと、私たちが取りに来たのは特級呪物、「リョウメンスクナ」の指だよね?
各地に散らばっためちゃくちゃ怖〜〜いもの。ごじょせんがそれを回収しにめぐみんと二人で行けって言って、それを回収しに来たのにそれが無い、って。
「どうしよう。分かんないけどなんか、ウケるね!」
「お前まで五条先生と同じ事言ってんじゃねえ!!」
「えっ」
急にめぐみんにキレられた。こっちもこっちで怖い。「ごめんめぐみん、略してごめぐみん」と謝ったらデコピンを食らった。二回も謝ったのにひどい。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2021年1月4日 16時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - 葵羽〜best friend group〜さん» 葵羽様、コメントありがとうございます!完全に私の趣味ですがお付き合い頂けると幸いです笑 そしてこの作品含め他の作品にもたくさんコメントして頂いて本当にありがとうございます!とても励みになります。これからも頑張りますのでどうぞよろしくお願い致します! (2020年10月19日 23時) (レス) id: d2028c3fb2 (このIDを非表示/違反報告)
葵羽〜best friend group〜(プロフ) - 夢主ちゃんがすごく可愛い…相変わらずぱんこさんの作品、面白すぎます!何度読んでも飽きません!更新頑張ってください!応援しておりますっ! (2020年10月19日 22時) (レス) id: bccf6ec4c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - みわさん» 完全に自己満な上幼女(?)みたいな夢主ですが、そう言って頂けて嬉しいです。励みになるコメントありがとうございます!これからも頑張ります。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: d2028c3fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - 緑緑さん» 完全に私の趣味です(笑)幼女を求めて作ってたら幼女擬きが出来上がってぽかんとしました。これからも頑張ります! (2020年10月18日 22時) (レス) id: d2028c3fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんこ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年10月18日 19時