八、「誰しもが抱く思い」 ページ12
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見事に一番乗り。
やっぱり学校はものすごい雰囲気に包まれていた。特級呪物が開けられたんだ。
閉められた門の上に手を伸ばしよいしょ、とよじ登る。
「おいコラAーーー!!!」
「!?」
ずるっと反対側に転がり落ちそうになったが踏ん張る。
振り向けば、ものすごい勢いでいたどりくんとめぐみんがこちらに向かって走ってくるのが見えた。
「早すぎない?」
「このバカっ、正気じゃねーぞマジお前!!」
「めぐみん、お昼に私がいた部屋は4階にあるよ。きっと4階周辺集中してるはずだよ」
「分かった」
「無視すんな!!!」
怒った様子のいたどりくんだが、今はそれどころじゃないんだ。
ようやく気付いたらしいいたどりくんは校舎を見て冷や汗を流していた。めぐみんに目を向ければ、めぐみんは私を見て頷きいたどりくんに目を向ける。
とっても冷静な目。
「お前はここにいろ」
いたどりくんは返事をしなかった。でも着いてくる様子もなかったので、私たちは校舎へ走り出した。向かう先は、恐ろしい気配に包まれた4階。
4階へ向かう途中、めちゃくちゃな気配とともにとんでもない数の呪霊たちがいた。
私は木刀を構えて、めぐみんは式神を出して突き進む。
「せんぱーーい!!!」
そう叫んだと同じタイミングで、どこかからせんぱいの悲鳴が聞こえた。上からだ!
「近いぞ!用心しろよ!」
「あい!」
湧き出すように現れる呪霊を斬って斬って斬って、めぐみんの犬たちもものすごい勢いで食い千切って進めば廊下の奥に大きな塊を見つけた。
「いた!!」
「っ!待てA!!」
ぴたりと動きを止める。あのぶよぶよのかたまりを凝視すれば、アレはせんぱいたちを丸飲みしようと沢山の手を生やして蠢いていた。
呪物を手にしたせんぱいが飲み込まれる
全力で走り出そうとした私はふと、月明かりに照らされた黒い何かを見た。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2021年1月4日 16時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - 葵羽〜best friend group〜さん» 葵羽様、コメントありがとうございます!完全に私の趣味ですがお付き合い頂けると幸いです笑 そしてこの作品含め他の作品にもたくさんコメントして頂いて本当にありがとうございます!とても励みになります。これからも頑張りますのでどうぞよろしくお願い致します! (2020年10月19日 23時) (レス) id: d2028c3fb2 (このIDを非表示/違反報告)
葵羽〜best friend group〜(プロフ) - 夢主ちゃんがすごく可愛い…相変わらずぱんこさんの作品、面白すぎます!何度読んでも飽きません!更新頑張ってください!応援しておりますっ! (2020年10月19日 22時) (レス) id: bccf6ec4c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - みわさん» 完全に自己満な上幼女(?)みたいな夢主ですが、そう言って頂けて嬉しいです。励みになるコメントありがとうございます!これからも頑張ります。 (2020年10月18日 22時) (レス) id: d2028c3fb2 (このIDを非表示/違反報告)
ぱんこ(プロフ) - 緑緑さん» 完全に私の趣味です(笑)幼女を求めて作ってたら幼女擬きが出来上がってぽかんとしました。これからも頑張ります! (2020年10月18日 22時) (レス) id: d2028c3fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱんこ | 作者ホームページ:
作成日時:2020年10月18日 19時