二番目の愛 (ページ48)

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玉ちゃんの大きな右手が、私の頭を撫でる

｢わー、ほら泣いた～。よく我慢したね」

なんて、どっちが先輩かわからない笑

｢え、え？どうした、A？どっか具合でも悪いのか？」

状況を把握できていない太ちゃんは、訳が分からない様子

｢ち、ちがうの。ごめんね。・・・耐えきれると思ったんだけどなー」

下手くそな作り笑いで、誤魔化す

｢あー、ほら、無理して笑わないでよ。」

｢待って、全然わかんないんだけど。何が起きてんの？」

｢ガヤさんは知らなくていーの。俺とAさんの、ひ・み・つ？」

｢はぁ？きんも。まじで気になるんだけど、Aは大丈夫か？」

心配そうな目でこっちを見つめる太ちゃん

8年ぶりに再会した幼馴染にも心配される羽目に

｢うん。大丈夫。なんとか？」

｢大丈夫じゃないくせに。今日はもう一人で帰せませんから！二人で飲みに行きましょ！」

｢おい、タマ。俺はハブか？いっつもお前の相談乗って、愚痴聞いて、飯代払ってんの誰だ？なんなら、お前がいっつも喋ってること、全部Aに喋ってもいいんだぞ？」

｢わわわっ！それはダメ！ごめん、さ、三人で行こ！ね！？」

｢なーにー、玉ちゃん？私に聞かれちゃまずい様な、上司の悪口でも言ってるわけー？」

｢そーゆーわけじゃなくてさ！ほら、早く行こ！」

こんなくだらないやりとりのおかげで、いつの間にか涙は引っ込んでいた

けど、さっきのあの二人の後ろ姿は、残酷にも、私の胸に刻まれたままだった