二番目の愛 (ページ43)

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｢町田さん、有名ですよねー、色々と。熊谷商事の久保さんとはすごく親しくさせて頂いているですけど、町田さんの行動には目に余る物があるって毎回愚痴ってましたよ？次、何か問題起こしたら、解雇もあると・・・」

久保さんはたしか、熊谷商事のけっこう上の方

｢た、頼む！見逃してくれ！この通りだ！」

先程の態度とは打って変わって、頭を深々と下げた

｢なら、今後二度とこの子に近づかないで下さい」

更に低くなった声にびびったのか、町田さんは逃げるように去っていった

｢あの、ありがとう・・・ございました」

8年ぶりで自分のことを覚えていないかもしれないと思い、一応敬語を使ってみる

｢ふはっ、何それ笑他人行儀、傷つくわ～」

｢え、覚えてる？私のこと・・・」

｢あったりめぇじゃん！」

久しぶりだね、Aと微笑み、私の頭の上でポンポンと手を弾ませる

声は少し低くなった気がするけれど、優しい声色と温かな表情は8年前のまんまだった

｢てゆか、太ちゃん、KMF商事だったの！？」

｢あぁ。その流れで行くと、お前も、みたいだな？」

｢こんなことってあんのー！なんで今まで会わなかったのか不思議でたまらないんだけど！？」

｢まったくだよ笑逆に奇跡だよな」

久々に二人で笑いあった時間は実に懐かしいものだった