二番目の愛 (ページ30)

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恐る恐る会社へと出社する

こんなにも会社に行きたくないと思ったのは初めてだ

オフィスに入ると、もう既に一番会いたくない後輩が席に着いて、パソコンと向かい合っていた

平常心、平常心、平常心

｢お、おはよ・・・」

｢あ、おはようございます」

あれ？

なんだ、ふつーじゃん

いつも通りの態度で安心したのと、私だけがあんなに意識していたのかと、複雑な気持ちになった

しかし、何もないのが一番いいのだと、ふと我に返る

｢Aさん、これの参考になる資料ってありますか？」

｢へ？あ、あぁ。それは、資料室にあるんだけど、ちょっと複雑な場所にあるから、待ってて」

｢あ、俺も行きます」

やばい、二人きりなんじゃん

まぁ、でも玉ちゃんの方は何も気にしてなさそうだし、大丈夫だよね

なんか、私ばっか意識して損したな

所詮玉ちゃんも、もう寝れたからいいやって考えなんだね

私のこと好きとか言いながら、何ともないような顔していられるなんて、それだけの想いだったんだ

唯一、私だけに愛をくれる玉ちゃん。

そう思っていたのに

宏光さんのことだけが好き。

そう思っていたのに

どうしようもないような孤独感に駆られるはなんでだろう

結局二番目の愛しか、私には与えられないんだ

そもそも愛なんて、存在するんだろうか