エイトさんの体調不良part24 (ページ36)

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横山side

ヤスたちの体調は戻らへんまま、番組が始まってしまった。

俺の隣の亮は、メイクで誤魔化してはいるものの顔色最悪で、一応カメラに向かって笑ってはいるんやけど不安そうで。

さっき楽屋で話聞いたら、体調不良の原因は慣れない長時間の生放送にあるらしいねん。

上手く話せへんかも…とか、何か間違ったらどうしよ…とか、色々考えすぎてもうてるみたい。

音楽番組とかやったら出番は一瞬やし、話す内容もだいたい決まっとるし、曲の練習は入念にできるやんか。

ライブの時は、多少失敗してもうてもエイターのみんなは優しいから受け止めてくれるし。

けど、今回は4時間ほぼ休みなく出続けるし、リハーサルしたとはいえ1回だけやし、全国放送やし…って、とにかく不安が尽きひんようで。

オープニングが無事終わった今は、15年の歴史をVTRで振り返りながら時折クイズに答えてくってやつやってるんやけど…

「…横山くん、お腹痛いっ…」

「ん、わかった。次のクイズ終わるまで我慢できるか？それ終わったら、VTRの間にトイレ行けるからな。」

やっぱりあかんか…

ひとまず、もうすぐクイズになるだろうからちょっとだけ頑張ってもらって、案の定その直後に出されたクイズにはすばるが一発正解してくれて。

「よし、行こか。」

ヒナに目配せして、事情を話してあるカメラマンとも目を合わせて俺らの席が映らへんようにしてもらって。

汗だくでお腹押さえてる亮を連れて、一旦スタジオを出て近くのトイレへ。

「よう頑張ったな。もうええよ。」

「…ん、っ……ｯｯ…ﾊｧｯ…痛い……ぅぅ……」

んー、可哀想なくらいに下してもうてるな…

お腹、ずっとギュルギュルなってるし…

「…よこやまくん、もう、時間…ｯ？」

「えっと…多分、あと2,3分は大丈夫。ちょっと落ち着いたタイミングで戻ろうな。」

「…ん……ｽｰ…ﾊｰ…よし、だいじょぶ。戻れる。」

「わかった。じゃあ、汗拭いてから帰ろか。またしんどくなったらすぐ声かけてな。」

顔色はまだ悪いけど、本人が戻れるって言うから、軽く汗拭いたって、再びスタジオへ。

VTRが終わる前に帰ってこられてよかった…