[Fischer's] 希望の光 Part.2

飛び出した家 ページ32

シルク side

初めてAの家に来た

あれが前に言ってた、モノ投げてきたりした女の子達か…

この家出てから随分と日が経つのに、まだ来てたんだな。執着心がすげぇ…

このマンション警備しっかりしてんのか？簡単に入ってこれそうな…ん？Aのポスト…

シルク「A、ポストから落ちたぞ？」

A「あ、それは！」

ンダホ「どっかいけ…ブス……これって…」

紙の上に赤い文字で書かれた暴言の数々

目を背けたくなる程の量

A「…ここじゃ危ないから早く部屋入ろ」

そう言って、エレベーターに乗って部屋まで案内してくれた

A「…部屋に入られた形跡はないな…よし…」

シルク「入られたって…」

A「あ、大丈夫。まだ入られたことなんてないから。これだけ家空けてたし、最悪のことを考えてただけ。」

ンダホ「Aちゃん…今までずっとこんなだったの？」

A「…うん。この紙切れはどうでもいいの。見なければいいだけ。捨てればいいだけ。けど、本当に怖かったのは女の子達。モノ投げてくるし、大声で暴言を吐いてくる。人って、そういう言葉を話す時、何とも言えない恐ろしい顔してるの。その顔が頭にこびり付いて離れなかった。あ、もう大丈夫だよ？思い出したり夢にも出てこなくなったし。みんなのおかげだよ。」

ずっと耐えてたんだな…本当に我慢強いっていうか、自分の辛いこととか人に話さないから…

Aのこと心配してるやつはちゃんといたのに…

ンダホ「Aちゃんは、今幸せ？」

A「当たり前じゃない。みんなに助けてもらって、やりたいことできて、新しい夢まで出来て…こんなの幸せ以外の言葉じゃ表せないよ」

ンダホ「そっか…よし、早くここ片付けちゃお！」

A「そうだね！」

本当に許さねぇ…あいつらも、Aにいろいろしたやつらも…

この紙切れの文字…全部同じだ…

ん？ポストってオートロックのマンションの中だろ？

…ということは…あの女の子達じゃなく、このマンションの中にこれを書いた人がいるってことか…

もしかして…前に言ってた管理人…

A「おーい、シルクー？おーい！」

シルク「わっ…」

A「どしたの？1点見つめて」

シルク「…何もねーよw」

A「絶対に何かあるでしょ」

シルク「いやぁ…急いで飛び出したんだろうなぁってw」

A「どういうこと？」

シルク「A…その部屋から下着が…w」

A「ぎやぁぁぁぁぁ、む、向こうむいてて！」

…後で、管理人に話した時に牽制でもしとくか。

思った通り→←引越し当日

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