[Fischer's] 希望の光

ようこそFischer'sへ ページ40

A side

私…泣けたんだ…

あの日以来、泣くことを忘れた。

どんだけ辛くても、悲しくても、全て私が悪いから、私がいるからだって思ったら、泣き方が分からなくなった。

今日は、シルク君が成功したこと、マサイ君にしっかりとカメラを渡せたこと、いろんなハプニングあって乗り越えられたこと、ロープ渡りが怖かったこと…いろんなことが混ざりあって感情がグチャグチャになった。

頑張ってよかった…やっぱりみんなのおかげだな…

シルク「写真一緒に撮ろっか」

えっ…それしたら、ここに来た人に私がいることバレちゃう…

マサイ「もうAはFischer'sだよ」

でも…

A「私が入ったらダメなんだよ…」

モトキ「今、Aちゃんは何考えてる？」

A「…私がここまで来れたのはみんなのおかげ…みんなが私に対して優しくて、私もみんなのこと信じれるようになりたいって思うこともできた…けど、Fischer'sに私が入ったらみんなのこと悪く言われる…それだけは絶対に嫌だ。こんなにも優しい人達の顔を歪ませたくない。」

まだ私の過去のこと話してない。

いつかは話したいと思ってる。けど、まだその勇気が私にはない。

これを話したらみんなはどう思う？…私が言ってること信じてくれる？…けど、その前に周りから知られたら？…

私をグループに入れなければ良かったって思う時がくるはず。そんなことで顔を歪ませたくない。

シルク「…俺らがそんな周りの言うこと聞くと思うか？仲間だって思ってるやつが悪く言われて、グループも悪く言われたからって、その仲間を追い出すようなことすると思うか？」

A「…思わない…」

シルク「俺らは全員仲間を守る。1人でも欠けたらFischer'sじゃない。誰か辞めようとするなら、動画投稿なんて辞めてやる。それぐらいの覚悟はみんな出来てんだよ。」

マサイ「それでもAは、まだ仲間になれないって言う？」

なんでだろうね…いつもみんなの言葉が胸にストンと落ちる…すごく響いてくる…

仲間になれない…ズルいよ…そんな言葉言えないこと分かってるでしょ…

A「…まだ笑うのが難しいし、みんな以外の人が怖い…けど…こんな私でも大丈夫ですか？」

モトキ「Aちゃん…こんな私でもじゃなくて、俺らはAちゃんがいいの」

ンダホ「Aちゃん、一緒に思い出作ろ？」

A「シルク君…マサイ君…私をみんなの仲間にして下さい…」

シルク「ようこそ、Fischer'sへw」

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