[Fischer's] 希望の光

1人しか浮かばない ページ4

シルク side

呼び出された時は本当に焦った。自分は何もしていない。けど、他のメンバーに何かあったのか。自分の友達、親、兄貴、親戚に何かあったのか。いろんなことが一気に頭を駆け巡った。

話を聞くとマネージャーをそろそろ付けないか…んだよ、そんな深刻そうな顔で呼び出すんじゃねーよw

マネージャーと聞いて、俺は1人しか頭に出てこなかった。

メンバー兼マネージャー。1聞いたら10出来る人。何が必要か何を求められてるのかを瞬時に考え行動し、聞かれた時にはもういくつもの選択肢を作っている。

その人の名前は、AAさん。俺らと同じぐらいの年齢。

最初噂を聞いた時、苦労の文字も知らないんだろうと思ってた。けど、実際会ってお話させてもらったら全然違ってた。

リスナーとしてこの世界に入り、マネージャーの才能を開花させた。しかし、何も分からずにマネージャーになったため、どうすれば良いのか分からず最初は手探りだったらしい。そうやって自分で勉強を始め、自分だからこそできる仕事をするように心がけた。

そうやって自分の道を作り上げ、パートナーをトップにまで導いた人だ。

Aさんは、マネージャーを兼任するつもりはないと言ってたし、オファーは全部断ってた。

けれど、グループの解散。パートナーのネット引退。だったら、俺らにだって望みはある。

よくAさんとお話させてもらってたし、ここだけの話、行き詰まった時や悩んだ時はAさんに電話とかで相談もしていた。

もしかしたら、他の人がマネージャーのオファーをしているかもしれない。けれど、まだ誰かのパートナーになった噂も聞いていない。

なら、俺らにだってチャンスがあるはずだ。メンバーにOKを貰えば速攻でAさんに連絡をする。

必ず、Aさんは俺らを導いてくれる。そんな気がしていた。

俺は何をしてたんだ→←マネージャー2

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