[Fischer's] 希望の光

リーダーの抱擁力 ページ25

シルク side

あいつらいつまで叩いて被ってやってんだよw 他の奴ら帰ってきちまうぞw

で…Aは…何やってるんだ？

携帯見てるけど…

シルク「なーに見てんの？」

A「あっ…何か…出来ることないかなぁって…」

シルク「出来ること？」

A「うん…やっぱりさ、家に置いてもらってるしさ…何か…数時間だけしかみんなと一緒にいないけど1つ1つが私のためだなって思えるし…まだ感情とか前に出せないし怖いけど…みんなのこと信じれるようになりたいなって…みんなのために何か出来ないかなって…」

シルク「…焦ってないか？」

A「どうなんだろ…」

シルク「焦ったら、また辛いこと多くなるよ？」

A「…夢がさ…」

シルク「夢？」

A「うん…今までは闇にずっといる夢、後から掴まれてもっと深いところに落ちていく夢だったの…けれど、みんなに助けてもらって夢が変わって…」

ダメだ…また震え出した…私って弱い…

シルク「…大丈夫、落ち着け。今は夢じゃない、現実。よく見てみろ？ここは闇じゃない。みんながいる。」

シルク君が、ゆっくり背中を摩ってくれた。なんでだろ…少しだけマシになってくる…

A「闇だったところに小さい明かりが灯ったの…けれど、誰かがその明かりを消そうとしてて…その明かりを守るために走るんだけど全然たどり着かなくて…消されたくなくて…」

シルク「そっか…けどさ、夢が変わったってことはいい傾向なんじゃね？頭ではまだ追いついてないんだろうけど、気付かないところで変わろうとしてるんだよ。」

A「…そうだと嬉しいな…」

シルク「だからって焦らなくて大丈夫だからな。さっきも言ったけど、俺らは逃げないし、ちゃんとここにいる。分からなくなったら、何度でもAに分かるように説明する。まずは、味が分かるようになって飯食えるようになw」

A「…ありがと…」

ンダホ「もう、そこの2人！助けて！決まらないw」

シルク「知らねーよw あーもう、じゃあ俺に勝ったやつからなw」

マサイ「それいつまでも勝てねーやつじゃんw」

なんでだろ…シルク君に話せちゃった…

リーダーの抱擁力っていうのかな…話せる雰囲気作りが上手いのかな…

気づいていないところでか…このまま前向きに進んでいけたらなぁ

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