2日目�� ページ25
また間近に迫った猗窩座の顔
青い瞳が悲しげに揺れて
切なげに眉を寄せて
縋るような口付け
私を抱く腕は
少し震えている
｢っは！……あか、ざっ……！｣
猗窩座｢俺の心に入ってくるな｣
｢え？な、なにいって｣
猗窩座｢口を開け｣
｢は？ちょっとまっ……………………んんっ！｣
猗窩座の舌が侵入してくる
先程と同じ感覚に身体が震える
荒々しく
私の口内を舐め回す
深く深く
隅々まで
怯えて逃げる私の舌を
追いかけ追い詰め
絡めとる
痛いくらいに抱きしめられて
逃げられない
頭が真っ白になる
目の前がチカチカする
猗窩座｢……っは……｣
｢……ふ……ぁ……な、ん……で｣
猗窩座｢…っ……｣
気がつけば
涙が流れていた
何故だろう
猗窩座から
焦りと悲しみと苦しみが溢れて
激しい口付けもまるで何かに縋って泣いているようで
切なさに心が締め付けられる
猗窩座｢……俺にも……分からない｣
｢……え？｣
猗窩座｢何故、Aを、｣
言葉を探しているのか
猗窩座の瞳が揺れる
私を見ているようで
どこか遠くを見ている
｢っ！……猗窩座…？｣
猗窩座が
泣いている
『上弦』『参』と刻まれた
鬼の瞳から
涙が零れている
思わず手を伸ばしてその涙を拭った
｢どうして、泣いてるの｣
猗窩座｢俺が……泣いている……？｣
自分でも信じられないようだった
自分の頬に伝う涙を触って
濡れたその手を見つめた
猗窩座｢……涙だな｣
｢うん……涙だね｣
手についた涙を握りつぶすように
ぐっと猗窩座は手を握る
そしてまた
私を痛いくらいに抱きしめた
｢猗窩座っ…！痛い……!!｣
猗窩座｢……すまない｣
｢え……え？｣
私の肩に顔を埋めて
猗窩座はボソリと呟いた
猗窩座｢俺は、俺が分からない。初めて自分のことが分からなくなった｣
猗窩座の息が首筋に当たってくすぐったい
猗窩座｢お前を……騙すつもりはなかった。助けたいと思った。だから……すまない｣
何に｢すまない｣なんだろう
口付けたことか
抱きしめたことか
『外に出る為』と言ったことか
それとも
｢猗窩座は……何を、誰を……見ているの…？｣
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ゆあな(プロフ) - てふてふさん» てふてふさん(^^)コメントありがとうございます！私も無限列車編を見て鬼滅熱が再び燃えております(｀･ω･´)読んでいただけて嬉しいです(*^^*) (2021年9月27日 19時) (
レス) id: c561953436 (このIDを非表示/違反報告)
てふてふ - 完結から時間が経ってからのコメントで申し訳ないですが、無限列車編TV放送で再燃して読ませていただきました！ぽろっと涙が溢れるストーリーと、裏シーンはどきどきが止まらず本当に腰が砕けそうでした……！続編含め、素敵な作品をありがとうございました！ (2021年9月27日 14時) (レス) id: 2bb0e08beb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあな(プロフ) - まりも。さん» まりも。さん(*^^*)なんて嬉しいお言葉…涙出るくらい嬉しいです！ありがとうございます(T^T) (2021年2月24日 19時) (レス) id: 728d21b7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まりも。(プロフ) - もう何度こちらの作品を読んだことでしょう。大好きが止まりません(作品も猗窩座も) (2021年2月24日 13時) (レス) id: 1dc894a7c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあな(プロフ) - まゆまゆさん» 嬉しいコメントありがとうございます！私も猗窩座大好きなので、ホントに私の欲望と願望を詰め込みました(笑)現実になってほしい…(o´艸`) (2021年1月27日 12時) (レス) id: 728d21b7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあな | 作成日時：2021年1月11日 20時
