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水の上には、色とりどりのヨーヨーが浮かんでいる。
「どれ狙う？？」
料金を支払うと、斗亜ちゃんはキラキラスマイルで私を見つめる。
「うーん、あれにしよっかな」
「ん？どれやー？」
「端にある、ピンクの」
「じゃあ、僕もお揃いの狙う！」
狙いを定める。
しかし挑戦も虚しく、ヨーヨーが水に落下する音が響く。
そして、二人の間には早くも諦めの空気が流れ出している。
「おっちゃん、これ、取れへんように仕掛けあるやろ？」
何度挑戦してもダメなので、斗亜ちゃんがしびれを切らしたのかおじさんに聞き始めた。
「あるわけないやろ！！」
「怪しいなー」
「そんなこと言わんで、頑張れよー。去年、彼女のために何回も挑戦してくれた兄ちゃんおったんよ〜」
体の動きを止める。それって……。
「残念やけど、僕には出来そうにないわ」
「しゃーないなー。好きなの一個持っていき」
斗亜ちゃんは迷わず、狙っていたピンクのヨーヨーを取ると、
「はい！初めて共同作業した記念！」
そう言ってゴムの先端を、私の中指にはめた。
「……ありがとう」
嬉しい。嬉しいのにどうしてだろう。
素直に喜ぶことができないのは。
切ないような醜いような、複雑に混ざり合う感情。
違う。違うの。何かが違うの。
ピンクじゃないの。青色じゃなきゃダメなの。
もらうんじゃないの。汗水流して取ってくれなきゃダメなの。
比べてしまっている。
知らぬ間に心のどこかで、拓哉くんと斗亜ちゃんを。
気付きたくなかった想いが、封印されていた想いが次々と飛び出してくる。
拓哉くんだったらああしてくれた……。
拓哉くんだったらこう言ってくれた……。
比べても意味のないことくらい分かっているのに、分かっているはずなのに。
異なる部分を見つけては、その度、隣にいるのが拓哉くんではないことを実感する。
ひたすらそれの繰り返しだった。
私は、前になんか進めてなんかいなかった。
忘れられてなんかいなかった。
忘れようと願う度、拓哉くんへの想いは前よりずっと大きくなってしまっていたんだ。
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アババ - はんなり豆腐さん» いえいえ笑こんな駄作を読んで頂けていることに感謝です…！ (2020年4月7日 20時) (
レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
はんなり豆腐(プロフ) - アババさん» うるさいやつですがそんなに優しく言っていただいて嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年4月7日 19時) (レス) id: dba7803696 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - はんなり豆腐さん» もう、全然構いませんよ！逆に読者の方々とやり取りできるのは、ジャニオタとしても作者としても嬉しいかぎりです…！ (2020年4月7日 11時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
はんなり豆腐(プロフ) - アババさん» はい！もーアババさんがうざって思うぐらいコメントさせていただきます！ (2020年4月7日 1時) (レス) id: dba7803696 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - はんなり豆腐さん» うわー、マジですか笑お話の構成うまくいってないかなーって思ってたんで安心しました…(ホッ 続編でもご感想お聞かせくださいね！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アババ | 作成日時：2020年2月16日 17時
