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家に帰り、廊下で聞いた、彼女達の会話を思い出す。
[b、e、i、m、i、r、a、u、s]
確か、こんない綴りを言ってた。
忘れないように、ノートの最後のページに書き残す。
そうしたすぐ後、私は思いたってその場を立ち上がると、クローゼットの奥から拓哉くんとの思い出がいっぱい詰まっている段ボール箱を引きずりだした。
初めて行った映画の半券、拓哉くんがクレーンゲームで取ってくれたウサギのぬいぐるみ。
彼に関係するものの殆どが詰められている。
その中でも、アルバムに納められた写真のうち、夏休みに海に行った時の、拓哉くんのバングルの文字がはっきりと近くに写っている写真を見つめた。
[Halten Sie bitte]
更にそれをノートに書き残し、元カノの文字と拓哉くんの文字を繋ぎ合わせてみた。
調べるため、おもむろにネットを開く。
出てきた。
[Halten Sie bitte mir aus]
繋げて、ひとつの意味になるらしい。
更に、その意味を読んでいく。
[捉え方によって意味が異なるが、ドイツ語で主に、『私と耐えよう』、『共に頑張ろう』の意。]
二つで一つ。二人で一つ。繋がっている言葉。
[Halten Sie bitte bei mir aus]
私と共に耐えよう。頑張ろう。
拓哉くん、誕生日の日に私に言ってくれたよね。『これからは一緒に頑張ろう』って。
言ったよね？
私だけじゃなかった。
バングルに彫られたあの文字は、もう二度と消えることはないし、あのバングルも簡単に切れるものじゃない。
それは、元カノと過去に結んだ愛の言葉。
頭の中で、何かがぷつんと切れた。
なんども切れかけては震える指先で結んできた細い糸は、もう結べないほどに頼りない。
醜い嫉妬心が、好きという真っ直ぐな気持ちを覆い隠していく。
再び生まれつつあるあの日の不安が、素直な想いをあっけなく崩していった。
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アババ - はんなり豆腐さん» いえいえ笑こんな駄作を読んで頂けていることに感謝です…！ (2020年4月7日 20時) (
レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
はんなり豆腐(プロフ) - アババさん» うるさいやつですがそんなに優しく言っていただいて嬉しいです！ありがとうございます！ (2020年4月7日 19時) (レス) id: dba7803696 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - はんなり豆腐さん» もう、全然構いませんよ！逆に読者の方々とやり取りできるのは、ジャニオタとしても作者としても嬉しいかぎりです…！ (2020年4月7日 11時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
はんなり豆腐(プロフ) - アババさん» はい！もーアババさんがうざって思うぐらいコメントさせていただきます！ (2020年4月7日 1時) (レス) id: dba7803696 (このIDを非表示/違反報告)
アババ - はんなり豆腐さん» うわー、マジですか笑お話の構成うまくいってないかなーって思ってたんで安心しました…(ホッ 続編でもご感想お聞かせくださいね！ (2020年4月6日 16時) (レス) id: fcf1d7c074 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アババ | 作成日時：2020年2月16日 17時
