火曜日 * 01 ページ10
いつも長いと思っていた校長の話が、いつも以上に長く感じるのは。
昨日は結局一睡も出来なくて、ずっと今日モトキに伝えることを考えてた。考えても考えても纏まらない思考、何度も繰り返し思い出す、悲しい笑顔。傷ついた表情。
今日の約束への期待と不安、全てに押し潰されそうで、全く眠れなかった。
あと少し。
校長の話が終われば、終業式は終る。
そうすれば。
いつもより長い話も終わり、教室へ。
担任からの言葉なんて全く入ってこなかった。
全部が終わって後ろの席から『自由だーっ』と柚の声。"声でけぇよ"と笑いながら祐太も向かってくる。
柚「ねぇA、今日くらいは私たちと遊ぼうよー！ランチしてー、そのあとは皆で集まるクリパの時の服とか見てさ！」
"サンタの服着ちゃう？可愛いヤツドンキにあったよ！"
その場にいるのに、完全に会話に付いていけない。そんな選択肢は私に一切用意されてないのだ。
「ごめん、今日は前々から大切な約束してて」
そう答えると柚が机に突っ伏して、"あー"と声を発する。
柚「Aへのこの思いは一生報われない気がするー」
笑いながらそう言う柚の言葉が、私のモトキへの気持ちのように聞こえて、また苦しくなる。
柚「ねぇもしかして、A実は彼氏いたりする？」
彼氏。
上手く笑顔が作れなくて、力なく笑う。
祐「えっ・・・まじて？」
「今は居ない、かな、ははっ」
モトキとは。
今、どんな関係何だろうか。
恋人
友達
それ以下
また指先が冷たくなってくる。
「とにかく、急ぐから！じゃぁまたね！」
皆に手を振って、教室を出た。
* * *
図書館に着くと、いつもの席に座る。モトキの姿はまだ、ない。
まだ終業式終ったばっかりだし、もう少し待てば、きっと。
そう願いながら、机に突っ伏せる。目を瞑ると浮かぶのはやはりあの笑顔で、心が締め付けられる。
.
.
.
1時間が過ぎ。
2時間が過ぎ。
"まだ夕方前だし、いつもは夕方から集まってたよね"
無理やり思い込んで、来ることを信じたくて。また机に伏せ、目を瞑る。
図書館の中は温かく、ふわふわした感覚になってくる。モトキの優しい笑顔が浮かぶ。
「もと・・き・・・」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 145人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
#Mitsumaru(プロフ) - めいみさん» やったぜ(笑)楽しみにしてます♪(`ω・´) (2019年2月17日 23時) (
レス) id: 4e9cfe60b6 (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - 雨さん» ありがとうございます！そう言って頂けるとすごく嬉しいです（つд；*)お話も終盤ですが、二人の恋を見守って頂けると嬉しいです♪ (2019年2月17日 22時) (レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
雨(プロフ) - 届くまで＊モトキ楽しく読ませてもらってます！キュンキュンしたり、ハラハラしたりとても面白いです、更新が待ち遠しいほど... (2019年2月17日 21時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - #Mitsumaruさん» 前恋と同じようにページ追加するので大丈夫ですよー(*´ω｀*) (2019年2月17日 10時) (レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
#Mitsumaru(プロフ) - あとページ、2pしかありませんが、、大丈夫ですかっ？！(;・д・)ノ (2019年2月16日 23時) (レス) id: 4e9cfe60b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：meimi | 作成日時：2019年1月23日 18時
