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想い * 03 ページ50

シルク side


シ「お前それ、好きって言ってるようなもんじゃん」

"ふふっ"と笑うモトキ。真剣に話していると言うのに、何が可笑しいのだろうか。

モ「・・・でも、ほら。俺昔から相手にされてないから」

"釣り合わないじゃん?俺なんかとAじゃ"
どれだけ自己肯定感が低いのか、自分に自信がないのか。

モ「シルクの方がお似合いだよ?好きなんでしょ、Aの事」

モトキが向ける無理に作った笑顔。
自嘲のつもりなのか、自虐のつもりなのか。

何だよ、その笑顔。
俺が何れだけAを好きなのか
側で支えて、笑い合いたい
ずっと一緒に居たい
何れだけ、自分だけのものにしたいと思ったのか

こいつはそれを知らない。

Aが何れだけモトキの事を想って
悩んで、苦しんで、涙を流して
罪悪感に潰されて
忘れようとして
それでもまだ、モトキが好きで
そんな自分をまた責めて

こいつはそれを知らない。

今だって俺はまだ。
でも、モトキだと知らなかった相手の男を利用したその日に、応援すると決めたから。

シ「・・・Aの初めては、全部俺だよ」

モ「え?」

モトキの表情が少し曇った気がした。

シ「キスも、体も。俺が貰った。俺に抱かれながら感じる顔も、可愛い声も」

・・・流す涙も、別の男の・・・お前の名前を呼ぶ声も。

シ「知ってるのは俺だけ」

そう言ってわざと笑って見せると、明らかにモトキの表情が変わったのがわかった。
せめてこのくらいは、俺の小さな反抗。勝てない相手への最後の足掻き。
そして、俺はモトキがそんなに我慢強くないのも、知っている。

モ「で。なんなの?」

声にはあからさま棘が。

シ「何で怒ってんの?なぁ、何に怒ってんの?」

モ「何にって・・・それは」

ここまで言っても、ハッキリしない。
ジョッキを握るモトキの手に力が入る。
そんなに自分に自信がないのか、Aにあれだけ想われていながら。
まだ逃げるつもりなのか。

シ「Aは、4年間会ってない男を忘れる為に俺抱かれた。お前を忘れる為にだよ、モトキ」

モ「・・・今さらそんな、こと。それに、Aさんにだってもう」

シ「じゃぁ!」

モトキの言葉を遮った。

シ「俺が貰っていいのか?」

モ「・・・いいんじゃない?」

シ「モトキ!!!!」

ここが居酒屋だと言うことを忘れるかのような声。個室でなかったら、回りの視線は確実に。
うつ向くモトキ。先程まで力強く握っていたジョッキから手を離す。

そして。

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設定タグ:夢小説 , フィッシャーズ , モトキ   
作品ジャンル:恋愛
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#Mitsumaru(プロフ) - めいみさん» やったぜ(笑)楽しみにしてます♪(`ω・´) (2019年2月17日 23時) (レス) id: 4e9cfe60b6 (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - 雨さん» ありがとうございます!そう言って頂けるとすごく嬉しいです(つд;*)お話も終盤ですが、二人の恋を見守って頂けると嬉しいです♪ (2019年2月17日 22時) (レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 届くまで*モトキ楽しく読ませてもらってます!キュンキュンしたり、ハラハラしたりとても面白いです、更新が待ち遠しいほど... (2019年2月17日 21時) (レス) id: 2d8366773d (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - #Mitsumaruさん» 前恋と同じようにページ追加するので大丈夫ですよー(*´ω`*) (2019年2月17日 10時) (レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
#Mitsumaru(プロフ) - あとページ、2pしかありませんが、、大丈夫ですかっ?!(;・д・)ノ (2019年2月16日 23時) (レス) id: 4e9cfe60b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:meimi | 作成日時:2019年1月23日 18時

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