帰り道 * 02 ページ22
モ「お疲れ様、Aちゃん」
大好きな優しい笑顔。
でも何故こんな時間に。理由を聞けばとてもシンプル、心配してくれてたそうで。皆と別れて一時間くらい前から警察署内の待合で待ってくれてたそう。今はたまたま外にいたのだと言う。
モ「今タクシー呼ぶね」
そう言うと電話をかけてくれた。
モ「5分くらいで来るってさ。俺も家に帰るからAちゃんのマンション経由で帰ろう」
「それなんだけど・・・」
せっかくの優しさを棒にふってしまうようで、言い出しにくいが、こればかりは今日は我慢できない。あの部屋には居たくない。
「今日はあの部屋に帰りたくなくて・・・一人でいるの嫌だから駅のネットカフェに行こうと思ってて・・・駅でおろして貰ってもいいかな？」
意識せずに力ない笑顔になってしまった気がする。目の前のモトキくんは"でもなぁ、うーん"なんて悩んでいる。
きっと優しいから"女の子が危ないよ"なんて思ってるのかな？そう考えたら、悩むモトキくんには申し訳ないけど、何だか自然に笑顔になれた。
「モトキくん、大丈夫だよ？きっと心配してくれてるんだよね。漫画読みつつ朝まで過ごすよ、大人ですから」
少しふざけて笑顔を見せる。
モトキくんは"疲れてるのに"と苦笑いを見せてくれた。そして。
モ「だったら・・・俺んち、来る？」
一瞬思考が止まってしまう。
モ「一人が嫌なら、俺も一緒にいるから。ネカフェなんかよりは休めると思うし・・・あ！勿論安全も保証します」
胸に拳を当てて、兵隊さんみたいにピシッと立つモトキくん。止まってた思考も自分の笑い声で、動き出す。"どうかな？"と問われる。
モトキくんの家、心臓はドクドクと煩くなっているけど、そう言ってくれた優しさや、何よりも一緒に居てくれると言う安心が大きかった。
「ふふっ、初めて会ったときも・・・あの時もお家に入れてくれたね」
モ「あれはマサイんちだったけどね」
あの時も助けられたんだ、モトキくんに。
「やっぱり、モトキくんは優しいなぁ」
モ「普通だよ」
「この会話もした気がする」
モ「ふふっ、そうだね」
タクシーが1台、こちらに向かって進んでくる。
そして、私たち前で止まる。
ドキドキと心臓が煩い。
「じゃぁ、モトキくんのお家に・・・一緒に帰ってもいいですか？」
モ「もちろん、喜んで」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マロン(プロフ) - ありがとうございます！検索できました(^-^) めいみさんの作品は読みやすくて、ときめいてしまいます^_^ (2020年12月22日 13時) (
レス) id: 28426e30c7 (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - マロンさん» コメントありがとうございます♪深海は【この作者の作品を全表示】から見るか、検索欄で「深海 meimi」といれてR18も表示で設定すれば出てきます(*´ω｀*) (2020年12月22日 1時) (レス) id: ca651dd0ce (このIDを非表示/違反報告)
マロン(プロフ) - 深海を読みたいのですが、探せません(T-T) (2020年12月21日 22時) (レス) id: 28426e30c7 (このIDを非表示/違反報告)
マロン(プロフ) - 凄く良かったです！ (2020年12月21日 22時) (レス) id: 28426e30c7 (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - マサイ愛さん» お返事遅くなってしまい申し訳ございません(>_<)完結して１年たつのに楽しんで頂けて、そしてコメントまで頂けてすごく嬉しいです！！今は更新停止してますが、もう少ししたらまた再開予定なので機会がございましたら、宜しくお願いします♪ (2020年2月20日 10時) (レス) id: ae95782c75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：meimi | 作成日時：2018年12月14日 22時
