ご近所さん * 02 ページ5
「離してくださいっ」
少し声を上げると、捕まれた腕にピリッと痛みが走った。男の舐めるような視線、つり上がった口元。
男「ほーら、腕痛いっしょ？大人しくしとけば痛くしないからさ、勿論この後も」
不気味に笑う表情に段々と恐怖を感じてくる。
「嫌っ、離してっ」
そのまま腕を引っ張られる、男の人の力に叶うわけもなく抵抗も無駄に終わっていく。大きい声を出そうにも、怖くて声が出ない。近くに停めてあった車の方に引っ張られていく。
出来る限りの抵抗で車に近づかないように逃げるが、腕を握られ痛みが走る。
怖いさに目を固く閉じた、その時だった。
別の手が私の腕を掴み、痛みを感じるほどに握られていた手が離れる。逃げようと踏みとどまって力を入れていた方向にストンと収まると背中に暖かさを感じた。
マ「お兄さん、何してんの？」
自分の背後から聞き覚えのある声。
男「っんだよ！離せよっ！」
男が、背後の人に掴みか掛かろうとしたその時。少し離れたとこから、また声が。
シ「警察呼びますよー？」
男は警察と聞いて舌打ちをすると、車に乗り込み、そのまま走り去っていった。一気に恐怖から解放され、力が抜け、涙が溢れてくる。
そして、間違いじゃなければ、助けてくれたこの人たちの声は毎日聞いてるし、それにちょっと前にも。ゆっくり振り返るとそこにいたのは、心配そうな表情のマサイくん。
マ「大丈夫だった？」
本人と確信して一気に顔が熱くなる。
シ「おーい、マサイ！大丈夫そう？」
そしてシルクくんも近くに走ってくる。
助けて貰ったお礼を言わなきゃいけないのはわかってはいるものの、立て続けの出来事に言葉が出ない。ただただ、恐怖から解放されてた涙が流れる。
「あのっ、ありがとう、ございますっ」
お辞儀をしてお礼の言葉を口にする。
そして顔を上げシルクくんと目が合うと、彼は驚いた表情で"あっ、居酒屋の時の！"と声を上げる。日に同じ人、それも彼らからすれば知らない人に2回も会うなんて、驚き以外の何でもないだろう。尚且つ、助けた相手が、つい数十分前に自分達の前であんなボケボケした失態をさらした相手なのだ。
マサイくんが驚いてないあたり、彼は既に気づいて居たのだろう。
「同じ日に2回もご迷惑をお掛けして、本当にすみませんっ」
頭の上に暖かい重みを感じる。
マサイくんの手の重み。
マ「良かった、間に合って」
そう言ってくれた笑顔が凄く優しく感じた。
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めいみ(プロフ) - 善処さん» わあぁぁぁぁ(´；ω；`)ありがとうございます....！！読んで頂けるだけでも嬉しいのに(´；ω；`)本当にありがとうございます！！！これからもどうぞ宜しくお願いします(*´ω｀*)♪ (2019年10月19日 15時) (
レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
善処(プロフ) - マさん可愛いすぎます！いつも楽しく拝見してます。私もお話を読む度に一番右の星を押してしまいます。既に押してあるので反映されませんが… (2019年10月19日 14時) (レス) id: 977f9d8c0c (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - らいあさん» めっちゃうれしいです、ありがとうございます（；△；）コメントも評価もお気に入り登録も、本当に支えになります！！こんな自己満妄想なお話ですが、これからも楽しんで頂けるよう頑張ります♪ (2019年10月18日 19時) (レス) id: 7fd022a576 (このIDを非表示/違反報告)
らいあ(プロフ) - 1つの話更新されて読むと指が勝手に1番右の星押すんです、でも既に押してあるから評価できないんです… (2019年10月18日 19時) (レス) id: 5fea82385a (このIDを非表示/違反報告)
めいみ(プロフ) - バニレさん» 難しい言葉は私がわからないので基本出てこないかと思います(笑)「1つずつ」は05で終わりですが、次の話はカッコイイマサイくんとは遠いかもです、ごめんなさい(笑) (2019年10月18日 0時) (レス) id: 41934aeb67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：meimi | 作成日時：2019年9月25日 21時
