コード・ブルー departure farewell -第２章-

life　46 ページ8

緋山side









ピッピッと機械音が鳴る中、私はひとり、立ち尽くしていた。









挿管が外れた白石の顔を見つめる。









綺麗な顔しやがって。









この子はどんだけ幸せものなのよ。









もうじき彼氏持ちってわけ？









ああ、かなわないわ。









緋「何なの。早く起きなさいよ。」









心の中で愚痴を言いながらも、一応心配してあげてるから。









白石の手にそっと触れてみた。









相変わらず細い。









きちんと食べているのだろうか。









.









白石の人差し指をそっと撫でてみる。









そのとき、ピクリと指が動くのが分かった。









緋「白石…分かる？」









ゆっくりと目が開いていく。









緋「おはよう。」









白石は、酸素マスクを付けたまま、小さく、柔らかく笑った。









救命に、また少し明るさが戻った瞬間だった。

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