検索窓
今日:2 hit、昨日:15 hit、合計:63,513 hit

100と2 ページ10

雄英体育祭、一週間前の放課後。

「三空さん!! 聞きたいことがあるんだけどいいかな!?」

物凄い勢いのヒーローくんに突撃された。



鼻息荒く迫ってくるヒーローくんを何とか宥めて、取り敢えず近くにあった食堂に入る。

「ランチラッシュさーん、今いいですか? お茶二つなんですけど」

「はいよ」

気前良くお茶を出してくれたランチラッシュさんに「ありがとうございまーす」と感謝を伝えつつ、ヒーローくんの前に茶色の烏龍茶の入ったグラスを置く。

「あのっ、みみみみみ三空さん!」

「私がヒーローやってることでしょ?」

「うん! 三空さんがセイガだって聞いて! ヒーロー名しか公表されていない謎多きヒーロー! 目撃談も支持率もゼロなのに、事件解決などの実績だけで何年も100位台に食い込んでいる!」

おおう…、凄い熱意…。ちょっと押されるが、ヒーローくんがヒーローに対して強い憧れを持っていることは知っているので、驚きはしない。

「私は相澤先生…、イレイザーさんよりもアングラ極めてるからねえ。こんな歳でヒーローやってるから、どんなに早くても卒業まではアングラのままかな」

「へえ…!
あっ、あの、授業を見る限り三空さんの戦闘スタイルは中距離から“個性”で創った突撃銃(アサルトライフル)での援護が多いけど…」

「うん、一応全距離対応出来るよ」

銃手(ガンナー)としての中距離援護を授業でよく使うのは、攻撃手(アタッカー)だと活躍場面と成長の機会を奪ってしまうし、狙撃手(スナイパー)だと授業の趣旨から逸れてしまうことが多いからだ。

「じゃあ、近距離戦も出来るってこと?」

お、これは…?

「そうだよ」

肯定すると、ヒーローくんの目が不安と期待に煌めいた。
ルート確定、だね。

「あのっ、三空さん!!」

「ん?」

「僕に稽古をつけてください!!!」

100と3→←100と1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
161人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

零奈 - 紺青さん» 嗚呼、環くんが期待通りの可愛さ……。流石です! (2019年7月29日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» 待たせてしまってすみません! 楽しみにしててくれてありがとうございます! (2019年7月29日 12時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 環くん! 環くんが! そろそろ出るんですね!! 今から楽しみです! (2019年7月28日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 紺青さん» 是非是非、座右の銘にどうぞ! (2019年7月11日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» その言葉を千悠が聞いたら、「それ座右の銘にしようかな…」って真剣に悩むと思います(笑) (2019年7月10日 16時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:紺青 | 作成日時:2019年6月19日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。