１００と１０と３ ページ22
ガンッ。
鈍い音が職員室に響いた。暴力に慣れているプロヒーローたちの耳とそれに繋がる頭脳は、これは人が人を殴った音だと素早く判断する。
オールマイトの声が途切れて、その切れ端が宙に漂った。
そして、殴ったのは相澤で、殴られたのはオールマイトだった。
「何してるの、相澤くん！」
いち早く我に返ったミッドナイトが、鋭く叱責の声を飛ばす。
真っ先に仲裁してくれそうなプレゼント・マイクは、残念ながらDJの方の仕事で不在だ。
なので、この教師という仕事に勧誘する程度には親密な先輩が二人の間に入った。
ふーっ、ふーっ、と肩で荒く息をする相澤は、珍しく激情に目を見開き、構えた拳を下ろさずに、真っ直ぐにオールマイトを睨みつけた。
「あんた、今、セイガのことを、子供だって言いましたね」
「あ、ああ…」
「気に入らない」
ばっさりと切り捨てるように、相澤は言った。
あまりの想定外に呆気にとられるオールマイトが視界に入っていないかのような態度で、ぽつりぽつりと言葉を零す。
「あんたが、婆さんと同じ理由で同じ目的なら、まだいいです。それも必要な役目だから。
あいつに、自分は本来は子供だったはずだと認識させるために、必要だから」
「でもあんたは、あいつの態度を見て、子供だと判断したんでしょう。なら違います。
あいつの明るさは子供だからじゃない。あいつの子供っぽさは子供だからじゃない」
「大人なんですよ、あいつは。
年齢さえ除いてしまえば、あいつは完全に大人です。大人にしてしまったんです。大人にならざるを得なかったんです。
だから子供のフリをするんです。あいつに大人であることを強要した
そこで、相澤の肩から少しだけ力が抜けた。
「俺やマイクにとって、あいつは後輩です。クソ生意気な後輩で、頼り合える同僚です。あいつが俺らを慕っていて、俺らもあいつのことが大事で大切で、あいつが優れたヒーローだからです。
大切だからって見くびらないし甘やかさないししまいこまないし、あいつを尊敬してますし尊重します。
それでも可愛い後輩であることには変わりないんで、頻繁に飯を奢るしどんなに忙しくても話はちゃんと聞くし、怪我したら心配します」
あいつが滅多に言わない我儘を言った時は、コンビニで赤飯買いました。マイクが。
同期故の気安い親しみを込めて友人の名前を口にした相澤は、言葉を続ける。
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零奈 - 紺青さん» 嗚呼、環くんが期待通りの可愛さ……。流石です！ (2019年7月29日 22時) (
レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» 待たせてしまってすみません！ 楽しみにしててくれてありがとうございます！ (2019年7月29日 12時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 環くん！ 環くんが！ そろそろ出るんですね！！ 今から楽しみです！ (2019年7月28日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 紺青さん» 是非是非、座右の銘にどうぞ！ (2019年7月11日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» その言葉を千悠が聞いたら、「それ座右の銘にしようかな…」って真剣に悩むと思います（笑） (2019年7月10日 16時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紺青 | 作成日時：2019年6月19日 18時
