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100と3 ページ11

〈三人称視点〉


雄英体育祭三日目の放課後。

教師である相澤がトレーニングルームの扉を開けると、そこには。

「……何がどうしてそうなった?」

インクがぶちまけられたようなぐちゃぐちゃの部屋と、同じくインク塗れになり死体のように床に横たわる緑谷と、涼しい顔でスポーツドリンクを飲む三空が居た。

「三空、状況説明」

「緑谷くんは基礎体力は今のところは問題なさそうなので、反射神経と立ち回りを鍛えてるんです。インクはあれですね」

三空が平然と指差した天井を見上げると、たぷりたぷりとインクが入った大きな風船が天井にいくつも吊るされていた。

「私と戦いながら、ランダムなタイミングで風船が割れて降ってくるインクを避けるんです」

「鬼か?」

「視野が狭いと横から掻っ攫われちゃいますよ〜。むしろ警戒すべきものが完全に目視出来るシステムなんですから、優しいでしょ?」

「ああ鬼か」

にこっと笑う千悠に、なんかこいつ緑谷に厳しくないか? と首を傾げる相澤。その足元で息も絶え絶えの緑谷。
他の生徒に比べて目をかけていることは知っていたが、まさかここまでとは…。しかし、いくらなんでも期待値が高過ぎでは?

勿論、三空とて、いくら面白い子が相手でも、ただのヒーロー志望生だったらもっと能力に合わせた無理のないメニューを組む。しかし緑谷は平和の象徴の後継であるので、もう少し成長してもらわないといけない。
つまり、期待値ではなく必要値が高いのである。

「インクの掃除は」

「正確にはインクじゃなくて、新しいトリガーの機能なんです。トリガーを解除すれば消えます」

「ならいい」

そう言って、相澤は見回りに戻った。

さあ緑谷くん、ビシバシいくよ! との三空の宣言に、心の中でそっと合掌しながら。


後日。
林間合宿の苛烈なメニューで皆が疲労する中、緑谷だけが慣れを感じさせる悟り顔で、皆と同じように地面に沈んでいたようだが、これは完全な余談である。

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零奈 - 紺青さん» 嗚呼、環くんが期待通りの可愛さ……。流石です! (7月29日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» 待たせてしまってすみません! 楽しみにしててくれてありがとうございます! (7月29日 12時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 環くん! 環くんが! そろそろ出るんですね!! 今から楽しみです! (7月28日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
零奈 - 紺青さん» 是非是非、座右の銘にどうぞ! (7月11日 22時) (レス) id: ea99f94738 (このIDを非表示/違反報告)
紺青 - 零奈さん» その言葉を千悠が聞いたら、「それ座右の銘にしようかな…」って真剣に悩むと思います(笑) (7月10日 16時) (レス) id: 2583f0b797 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紺青 | 作成日時:2019年6月19日 18時

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