【名前変換オリジナル】お前の血・・・・吸わせろよ【吸血鬼】2

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もうこの家にある(人間向けの)本は読み終わってしまったんじゃないかという頃、涼星が初めて傷を負って帰ってきた。

「……ただいま」

弱々しい彼の元へ行くと、彼に抱きしめられる。
ものすごい血の匂いと、べたっとした感触。

「……怪我してるのか？」
「再生が間に合わなくなってな」

もうそろそろ大丈夫だ、という彼の言葉通り、腹部の傷はどんどん塞がっている。

「……今晩、血をもらってもいいか」

頷くと、彼は嬉しそうに私を抱えた。

「舌からもらうぞ」
「げ」
「なんだその顔」

眉間に指があてられ、しわがぐいぐいとのばされる。

「気持ちよくしてやるから安心しろ」
「……それが安心できない」
「頭が蕩けるとか、足腰が立たなくなるとか言うからなぁ」

久々に見た意地悪な笑みに、ちょっとほっとする。
……別の意味で危機感も覚えたけれども。

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