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いつものベッドまで運ばれた。
私はほっと息をつく。

「今日はもう寝ろ」

私に布団をかけて、彼は優しく微笑んだ。

「何かあったら呼んでくれ。……おやすみ」

………………………………………………


……ぱち、と目を覚ますが、真っ暗だった。
喉が乾いて、ベッドから降りようとしたところで足の激痛に床に転がった。

「っ、いたい、あしが、」

……麻酔が切れたのか。
痛くて涙が出る。

なんとか飲み物を取りに行こうと、床を四つ足で歩く。
……動物みたいで嫌だが仕方ない。
部屋の端に用意してくれてある水を飲もうとしたが、高くて届かない。

壁につかまって、なんとか立とうとしたが、体重をかけた足の傷が嫌な音を立てる。
私はまた床に転がった。
左足の包帯には新たな血がどんどん溢れ出している。

「いたい、」

ぱちん、と音がして、部屋の電気が点いた。
涼星が、入り口に立っていた。
多分倒れた時の音で来てくれたのだろう。

「何かあったら呼べと、言っただろう」
「ごめん、」

涼星は私をそっと抱え上げ、ベッドへ座らせてくれた。

「水か?」
「うん」

水の入ったコップを渡され、即座にそれを飲み干した。

「足をみせろ。悪化してないか?」
「……」

怒られるかと戸惑っていると、涼星は屈んで私の左足に触れた。

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ほっ - え、今更新中止しますか!?めっっっっちゃいいところだったのに!?? (2022年3月6日 13時) (レス) @page49 id: a5ff14c25a (このIDを非表示/違反報告)
冷兎 - あ”ぁ”ぁ…っ、ちょ、いいところっ……!!今!いいところぉっ……… (2021年7月31日 2時) (レス) id: 3cae246b7c (このIDを非表示/違反報告)
あま - 一番気になるところで… 更新待ってます!!! (2020年6月20日 23時) (レス) id: 621034dbe1 (このIDを非表示/違反報告)
- 今、更新停止中ですね。 (2020年2月19日 17時) (レス) id: a614cebea9 (このIDを非表示/違反報告)
NZM(プロフ) - 更新楽しみにしてます…!吸血鬼様良き… (2019年11月22日 16時) (レス) id: 13f970b2f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タケノン | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年1月4日 0時

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