球団職員に花束を。その5

164＊よろしく、2021年 ページ4

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長いようで、あっという間だった1年



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いつもより短かったシーズン
ドラフト会議も終わって
新しい出会い、寂しいお別れもたくさんあった


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｢うちのドラ1ってイケメンじゃなきゃ入れないの？｣

6｢なんで俺のこと見るん｣

｢なんて呼ぼっかな、ひろみん？ぴろみ？｣

6｢聞けやコラ〜｣


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皆で、全力で駆け抜けた2020年
さよならを告げて、2021年によろしくお願いしますとお出迎えをする


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7｢末吉？微妙やな｣

｢凶より一個上だから良くはないでしょうよ｣

7｢俺吉やで｣

｢んー…そっちのが微妙ではある｣


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遥輝くんは、大リーグに挑戦することは出来なかった

仕方ない。
今のご時世だからってのも、きっとあるはず


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もし遥輝くんが大リーグに行くことになっていたら？

正直私は、遥輝くんに着いていく決心がついていなかったと思う
ファイターズのことが、心残りだったから
皆と一緒に優勝する夢、叶っていなかったから

でも、遥輝くんの夢を応援する気持ちに嘘は無かった
最後まで曖昧な答えしか出せずにいたことに反省してる.……今年、28歳になるって言うのに


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8｢おばさんじゃん｣

｢待て待て同い年でしょ私たち｣

8｢ははは、俺もおじさんってこった｣

19｢おいおいほんとのおじさん舐めんなよー
物忘れすることたまにあるから｣

｢ちーさんしっかりしてー｣

8｢俺らも他人事じゃなくなってくんのかぁ…｣


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19｢あ、そういえばさ｣

｢はーい｣

19｢Aちゃん、次のシーズンも残ってくれるの？｣

｢はい。最後までお返事出せずにいたんですけど…
2年契約終えて、単年契約結んでもらいました｣

19｢おーやったね、そりゃ心強いわ｣

｢今年も容赦なく行きますからね！
ちーさん、私がいること忘れないでくださいよ！｣

19｢忘れるわけないでしょこんなバリッバリどこまでも走り回るトレーナー｣

｢へへ、えっへん｣


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8｢去年Aに1番追いかけ回された奴、間違いなくちょく｣

｢いやー、ちょくくんには不動のクローザーになって欲しくてだね｣

8｢……あれ見たらおばさんなんて言えんわー
ちょくが『俺もうダメ…』って言ってたのが忘れられんだけど｣

｢んふ、今年はもっとビシビシ行くつもりだから｣


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遥輝くんと初詣(密避けて！)に行った時
手を合わせて、心の中で言った

神様、私も皆も精一杯頑張るから
どうか、どうか見ててください


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ファイターズにとって、素晴らしい1年になるように



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