球団職員に花束を。その3

＊99 思い出がいっぱい ページ15

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思い出がいっぱい詰まった場所



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1週間の休暇を貰って来たのはジャイアンツ球場
グラウンドに顔を出せば、皆さんが出迎えてくれた


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去年は突然の異動でしっかり挨拶が出来なくて
休暇中の今がチャンスだからと
急遽東京までやって来た訳で


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「むふふ」

30「……え？」

「こんにちは、宮國さん」

30「Aちゃん？えっ、本物？」

「本物でーす。ほら」

30「…バックハグ、していい？」

「宮國さんシャイなのになんで私には積極的なの」

30「本物か確かめるためでーす」

「んもぅ…じゃ、10秒だけ」


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お久しぶりの宮國さん、相変わらずです
へにゃりと笑って、失礼しますだなんて
いつもは無言でハグしてきてたのに


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G15「……」

G30「あっ」

「うわぁ」

G15「人前でいちゃつくな！
ってか絶対俺の事忘れてたろ」

「あの、拓一さん私たち付き合ってないですから」

G30「別に否定しなくてもいいのに」

「だってほんとですもん！
いちゃついてもいませんから！」

G15「わーったわーった。
あと宮國、そろそろ手ぇ離せ？」


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43「あれっ？」

56「…えっ？」

32「A？」

「しげちゃんやすくんうさみん！
わぁぁ、久しぶりだね同級生！」

43「水臭いなぁ、来るなら言ってよ」

32「ほんと久しぶりだよなぁ、やす？」

56(え、待って待って心の準備出来てないから！)

43「おーい、どうした？」

32「やす生きてる？」

「ありゃ、やすくん顔真っ赤だよ」

56「えっ？あ、ごめんごめん
…A、久しぶり」

「やすくん後半戦大活躍だったね！
すっごい嬉しかった！」

56「……まじかぁ…」

32「あ、やすが照れてる」

43「照れてる。A、罪なヤツだなぁ」

「え？私？」


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どうしてか分からないけど、やすくんは静かに
そそくさとしげちゃんとうさみんの影に隠れちゃった。あれ？私何かしたかなぁ


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「やすくん出てきてよー…」

56「ごめん今は無理だわ…」

「えー…なんでよ」


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やすくん、熱でもあるのかなぁ
しげちゃんの肩にもたれかかったまま動かないよ
でも、やっぱり同い年の皆といると安心するなぁ


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「はー…懐かしい匂い」

G75「Aちゃん匂いなんて分かるの？」

「修さん、これは例えですから」

G75「そ？」

「そうです！…あと修さんがコーチなんてびっくり」

G75「おう、俺もびっくりだったよ」


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2018年、多くのことが変わった
ジャイアンツも、ファイターズも…私自身のことも


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