球団職員に花束を。

□.13 リス太郎くん ページ14

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《この飛行機は、30分後に離陸致します。
新千歳空港行き、新千歳空港行き_______…》



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私、キスした

勇人さんとキスした

ちゅーした
ちゅーした
ちゅーした…

どうせなら亀さんとがよかった…


9(やぁ、Aちゃん)
※幻想


…じゃなくて！


「もう！もやもやする！！……あ、すみません」


思わず叫んじゃったけど、ここ飛行機の中。
他の乗客さんの視線が痛い。
しかも、今日混んでるし。

ひい。やっちまった。

…でも、勇人さんが悪いんだよ。
今まで散々イタズラしてきたのに…最後にあんなことするなんて。

ばか。ばか。ばか。


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？「あの、すみません…」
「はいっ！」
？「隣、いいですか？」
「…ほ？」
？「混んでて…席、空いてなくて」



頭を抱えていたら、突然現れた…
リスみたいに可愛い男の人。

目がくりくりっとしてて、キュート。
私より可愛いんじゃないか？

…って、悔しがってる場合ではないぞ。



「はい、どうぞ」
？「すみません、ありがとうございます」



律儀に頭を下げられた。

まさか…こんなところで巨人軍以外の男性と接触するとは。
き、緊張する。



？「それ…巨人のグッズですよね」
「え？あぁ、このパペットたちですか？」
？「はい。レッサーシンゴくん、見えたので」
「よく知ってますね」
？「…でしょ？」



柔らかく笑う…リス太郎くん。
(心の中で、そう呼ぶことにします)

いい人そうだな。
私、人見知りすっごいするけど
この人とは…自然に話せてる。

(多分、私すげぇ！！いや、この人がすげえ！！)



？「…野球、好きなんですか？」
「はい。好きです」
？「僕も、大好きなんです」
「ふふ、奇遇ですね」


奇跡的に 気が合った初対面の人

北海道までの片道3時間
リス太郎くんとの会話が耐えることは無かった



？「好きな食べ物は？」
「いちごですかね」
？「おっ、同じくです」
「…へへっ」

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「慎吾聞いて！飛行機ですっごい気が合う人に出会ったの！」
49『へー、お前にしてはなかなかやるやん』
「でしょ！？…あ、名前聞くの忘れた！」
49『……』




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(そう言えば)
(リス太郎くんの顔)
(どっかで見たことあるような…)
(ないような？)

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