08恋 ページ9
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ご機嫌ななめな、誠知
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誠知に"大丈夫?"ってメールを送ったら
"なのえひ?"って謎の返信が来て
本当に大丈夫なのか…?と、思っていたんだけど
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「あ、誠知おはよう」
「…おはよ」
「心配したんだよ、熱はもう下がった?」
「…ん。」
「そりゃあ良かった!
あ、昨日は巨く…ううん、巨さんが家まで送ってくれたんだよ」
「……知ってるって」
「ん?誠知どうしたの」
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球場に着いたら、きょろっとした顔で
いつも通り練習してる誠知がいた
顔色もいいし、元気になったみたいだけど
なんでこんなに不機嫌なんだろう
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「誠知くんどうしたのー?」
「…」
「なんでそんなにむすっとしてるんですかー」
「……」
「せーいじーくーーん」
「…るせ」
「ふがっ、!」
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180センチ超えの誠知を下から覗き込めば
私にじとーっと湿った視線を送る彼に
右手で両方のほっぺたをがしっと掴まれた
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私、今すっごい声出した上に
誠知のせいですっごい不細工な顔までしてるはず
あ、ほら周りの記者さんたちも笑ってるし…
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「へ、へひ、(せ、誠知、)」
「あ?」
「ははひへ、(離して、)」
「無理」
「は、ふへ、(な、んで)」
「ちょっと静かにして」
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なぜか少し、ぷっくり頬を膨らませながら
ぷよぷよ、ぷよぷよ、私のほっぺたを弄ぶコイツ
…そろそろ、離してくれませんかね?
あと、不機嫌の理由言ってくれなきゃ分かんないよ
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「何、昨日の練習参加出来なくておこなの?」
「…別に」
「えー、じゃあ何なの!」
「…あー、もう、」
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私の頬から手を離したと思えば
半ばキレそうになって…困り顔でがしがしと髪を搔き上げる誠知(髪の毛もさもさになってる)
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どうした?と思って誠知の顔色を伺えば
誠知の顔が、私に近づいてきて…
誠知のおでこが、私の肩にこつんともたれかかった
しかも、真正面から。
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「…どうしたの誠知」
「罰として今日飯行くぞ」
「私何も悪いことしてないんだけど」
「…いいから。試合後空けとけよ」
「……わ、かった」
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あれ?なんだろこの拒否権ないからな的な雰囲気
顔を上げて、じゃあ後で。と言い去った誠知は
さっきとは違う…いつもと同じポーカーフェイスに戻っていて
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んー…なんだったんだろう?
今日の誠知、なんだかおかしいぞ
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なんて、少しの疑問を抱きながらも
今日も私は、シャッターを切った
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(で、あのLINEなんだったの)
(誤爆。忘れて)
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凛*.(プロフ) - リンさん» リンさん(´∀`)ついにです...!ここまでお付き合いくださってありがとうございます! (2018年11月11日 23時) (レス) id: da5814e32d (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - つ…遂に!! (2018年11月11日 23時) (レス) id: 03ef5bc57a (このIDを非表示/違反報告)
凛*.(プロフ) - 澪さん» 澪さん◎ありがとうございます( ; ; )嬉しいコメントに私もキュンキュンしちゃいました(´▽`*)応援ありがとうございます! (2018年11月10日 14時) (レス) id: da5814e32d (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 突然のコメント失礼します。殿堂入りおめでとうございます!とてもキュンキュンしながら読ませていただいてます。これからも更新頑張って下さい! (2018年11月10日 12時) (レス) id: 10f685532e (このIDを非表示/違反報告)
凛*.(プロフ) - リンさん» リンさん◎ありがとうございます!是非2人の行く末を見守ってください...! (2018年11月6日 7時) (レス) id: da5814e32d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凛* | 作者ホームページ:https://twitter.com/j2hi_ve
作成日時:2018年9月18日 1時