脱出 mm×kj ページ30
(mm side)某冒険バラエティのその後
陸についてまず気になったのは
康二のこと。
「康二は？康二はどこですか？」
順位とか
脱出できてよかったとかより
とにかく康二のことが心配だった。
励まして、檄を飛ばして
頑張ろうと言ってきたけど
正直、康二がキツそうな事は気づいてた。
「向井さんは途中でリタイアされて…」
あぁ…
よかった。
この暗闇の中まだ船を漕いでるんじゃないかって
マメが潰れて痛いはずの手でまだオールを回してるんじゃないかって
酔って気持ちが悪いのに船に乗ってるんじゃないかって
心配してたからそれを聞いて少し安心した。
まだ、海の上にいたら流石に迎えに行けない。
でも、陸に居るんだったら
迎えに行ける。抱きしめてあげれる。
きっと、悔しくて泣いてるはずだから…
「目黒さん！？どこ行くんですか！！」
浜辺を歩き出した俺に
スタッフさんが声をかける。
もう。身体も重いし、頭もボーッとする。
それでも、康二が呼んでる気がして
俺は本能のまま歩き出していた。
いつも俺が笛で呼んでた時は、すぐに駆け寄ってきた康二だけど…
今度は俺から迎えに行ってあげないと…
「メメ！！！」
アハっ笑何だよその顔。
もう、すでに泣いてるじゃん。
陸からヨタヨタの足でかけてくる康二の姿に
俺もヨロヨロと駆け寄る。
思いっきり俺に抱きついて来た康二を抱きとめる筈
だったけど…
さすがに、足腰は限界でそのまま2人で崩れ落ちた。
「なんだよ。ブッサイクだな笑。俺が居ない時に泣くなよ。」
優しく、康二の頭を撫でながら言うと
さらに泣き出した康二。
「俺、頑張ってん…ゴール出来ひんかったけど。おかん、許してくれるかな？」
「分かってる。康二頑張ってたの伝わったから。きっと康二ママも褒めてくれるよ。それに、康二は脱出出来たでしょ？俺、康二が居たから脱出出来たんだよ。だから、康二も俺と一緒に脱出成功だよ。」
出る時は別々に出たけど
やっぱり俺達は2人で一つだから。
「ほんま？ありがとう。でも、やっぱり最後まで頑張ったんはメメやから…メメ脱出成功おめでとう。」
いっぱい泣いたし
いっぱい笑った。
正直、康二が居なかったら
早々に諦めてたかもしれない。
でも、2人だったから乗り越えれた。
「康二。ありがとう」
結局、帰りの車の中では2人とも爆睡。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 569人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Winter(プロフ) - るむぽさん» 全然、上手に書けなくてすみません。リクエストならいつでもいいですよー！いつも読んで頂いてありがとうございます！ (2020年10月18日 0時) (
レス) id: 5bab791344 (このIDを非表示/違反報告)
るむぽ(プロフ) - Winterさん» 書いていただきありがとうございました^^最高です！感動しました^^また今度リクエストお願いしてもいいですかね？ヒーローみたいに助ける阿部君がカッコよかったです^^ (2020年10月17日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
るむぽ(プロフ) - Winterさん» わざわざありがとうございます。楽しみにしております。更新頑張ってください^^ (2020年10月15日 22時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
Winter(プロフ) - るむぽさん» 了解しました。希望に応えられるか分かりませんが、書かせていただきますね！今、別のお話を１つ書いてるのでそちらの後になると思いますので少しお待ち下さい！ (2020年10月15日 20時) (レス) id: 5bab791344 (このIDを非表示/違反報告)
るむぽ(プロフ) - Winterさん» 早速レスありがとうございます。そうですね、私も佐久間担なので受けであれば誰でもいいんですが…。でも、せっかくなのであべさくでお願いします^^ (2020年10月15日 18時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：winter | 作成日時：2020年8月19日 18時
