林檎の実 ab×sk ページ21
sk side but end
「あぁ…美味しい。」
赤い林檎。
綺麗な林檎。
「阿部ちゃんも一口どうぞ？」
この時から僕は間違えてた。
いや、もっと前から間違えていたのかもしれない。
闇に落ちるのは…
俺だけでよかったのに…
ずっと一緒にいて欲しかった。
俺の隣で笑ってる君が見たかった。
だから、
僕は食べかけの
食べてはダメだったはずの林檎の実を
阿部ちゃんに渡した。
「阿部ちゃんも一口どうぞ？」
一口かじって美味しいと笑う君。
これで、俺と阿部ちゃんは同罪。
ずっと一緒に居れるって勘違いしてた。
「阿部ちゃん！一緒に帰ろう！」
嬉しそうに誘う俺とは違って
苦笑いを浮かべて俺についてくる阿部ちゃん。
阿部ちゃんと俺は見えない手錠で繋がってる。
同じ過ちを犯した
罪人の手錠。
知ってるよ？
阿部ちゃんはそれを外したがってる事。
だって、阿部ちゃん好きな人居るもんね？
そして、阿部ちゃんが嫌いな人も
俺は知ってる。
「阿部ちゃん。ずっと一緒に居てね！」
俺の言葉は君を強く拘束する。
そして、ほら
君は無理して笑うんだ。
「当たり前」だと。
今日は、別々の仕事で一緒には帰れない。
"阿部ちゃん、今日。会える？"
朝送ったメッセージには
既読さえも付かない。
"阿部ちゃん。メッセージ見たら連絡ください。
○○公園で待ってます。"
夕方。もう一度メッセージを送った。
きっと
もう時間切れ。
阿部ちゃんを縛っておくには
長すぎたね。
真っ暗な公園は星がよく見える。
そういえば…
君が好きな人は
星みたいに光り輝く人だっけ…
結局返信のこない携帯は。
何度も確認したせいで
充電があと少ししかなくて…
"阿部ちゃん。バイバイ"
と打って送信したところで
ちょうど充電が切れた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 569人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Winter(プロフ) - るむぽさん» 全然、上手に書けなくてすみません。リクエストならいつでもいいですよー！いつも読んで頂いてありがとうございます！ (2020年10月18日 0時) (
レス) id: 5bab791344 (このIDを非表示/違反報告)
るむぽ(プロフ) - Winterさん» 書いていただきありがとうございました^^最高です！感動しました^^また今度リクエストお願いしてもいいですかね？ヒーローみたいに助ける阿部君がカッコよかったです^^ (2020年10月17日 23時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
るむぽ(プロフ) - Winterさん» わざわざありがとうございます。楽しみにしております。更新頑張ってください^^ (2020年10月15日 22時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
Winter(プロフ) - るむぽさん» 了解しました。希望に応えられるか分かりませんが、書かせていただきますね！今、別のお話を１つ書いてるのでそちらの後になると思いますので少しお待ち下さい！ (2020年10月15日 20時) (レス) id: 5bab791344 (このIDを非表示/違反報告)
るむぽ(プロフ) - Winterさん» 早速レスありがとうございます。そうですね、私も佐久間担なので受けであれば誰でもいいんですが…。でも、せっかくなのであべさくでお願いします^^ (2020年10月15日 18時) (レス) id: c44f20117a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：winter | 作成日時：2020年8月19日 18時
