１１２☆ ページ32
真っ直ぐ私を見る翔くんの目は何の色も映してなくて…
口調からも苛立ってる事が伝わってくる。
翔くんの私を思ってくれる気持ちに嘘は無くて…
そんなのはちゃんとわかってる。
だけど…
「…翔くんの気持ちが全然わからないよ…。」
翔くんが本当は何を考え、私に対してどんな気持ちでいるのか…
わからなくなっちゃった…。
「俺だってAちゃんが何を思ってるのか…今どんな気持ちなのか全然わかんない。」
「うん…ごめんなさい。」
「いや、そうじゃなくて…謝って欲しいわけじゃなくて…何を思ってるのか教えて欲しいだけ。」
気持ちが上手く伝えられないもどかしさと重い空気から逃げ出したくて再びドアに手をかけた。
「待って。逃げないで。逃げたって解決しない。」
私を逃がさないと掴まれた手首はギュッと握りしめてられて男の人の力強さを感じる。
翔くんは優しすぎて…
正直ちょっと頼りないところもあったけど、今の意志の強さを前面に出してる翔くんにそんなところは感じられない。
私をちゃんと受け止めてくれる男性の包容力と強さを感じて…
「…翔くん…？」
「ん？」
手首をキツく握られていた手は私の手のひらにそっと重ねられる。
「…ギュ…ッて…して…欲しいの…。」
「え？」
「ずっと…一晩中…ギュッて…離れたくない…。」
せき止められていた色んな感情が一気に溢れ出して、それが涙となって表れるから止められなくて…。
だから何も言葉を発しない翔くんが今どんな顔をしてるのか涙が邪魔して見えない。
「…ごめん…なさい…。」
どうしていいかわからなくて…
もう謝る事しかできない。
謝罪の言葉を繰り返す私を包み込んだのは、翔くんの体温とほんのり香る香水の香り…。
「…ごめん…。俺の方が謝るべきだね。」
首を横に振ると、抱きしめられた腕がギュ〜ッと締められて苦しいくらい。
でも全然嫌じゃない…苦しくない。
「…このまま俺んち…連れて帰ってもいいの…？今夜は帰さなくても…いいの？」
恐る恐るといった感じで戸惑いながら発せられた言葉に頷くとゆっくりと腕を解かれ、頬に残る涙を人差し指で掬うように拭ってくれた。
しっかりと目が合うと…
「同じ…だよね？」
「…うん？」
「今の俺とAちゃん気持ち…同じって思っていいんだよね？」
確認をするように念を押され頷くと黙って車を発進させた。
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キミ(プロフ) - 糖度マックス！！こんなに甘やかされてみたいものです！ (2019年9月18日 23時) (
レス) id: 744bc54dd4 (このIDを非表示/違反報告)
しょうくん(プロフ) - 朝から幸せでデレデレなお二人(//∇//)ありがとう。もっと甘々糖度上げてもいいですよ(^^)翔さんの幸せな日が続きますように。また更新楽しみに待ってます(^ ^) (2019年9月18日 8時) (レス) id: 490943dac7 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - おはよぉーございます。ウザい翔くん大歓迎！もっともっとウザくても良いかな(笑)続きが楽しみです♪ (2019年9月18日 7時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - あゆママさん» 私も久々にここまで甘いカップルを書きましたよ（笑)やっぱり私はこういうのを書いてる方が性に合ってます。 (2019年9月18日 7時) (レス) id: b0600f2388 (このIDを非表示/違反報告)
しおなな(プロフ) - Fu--chanさん» それはもうすっごい濃いエスプレッソを飲みたくなるくらいの甘さだと思いますよ（笑)幸せそうでなによりです。 (2019年9月18日 7時) (レス) id: b0600f2388 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2019年3月4日 19時
