なろう副担任 ページ3
「ふ、ふくた…?」
「どういうことだい?」
「今の社会を知ってもらうのに一番手っ取り早いのはそれだと思っただけさ。A組の生徒達も気になっているだろうしね。オールマイトは二つ返事でOKしてくれたよ。相澤君は渋々だったけど」
「どういう…ことですか?」
「君を副担任にすれば、君がジャンヌ・ダルクを名乗っていても何も不自然じゃないのさ」
「え…?」
そこで、リカバリーガールは言った。
「ヒーロー名ってことかい」
「そう。君がヒーローなら、ジャンヌ・ダルクを名乗っていてもおかしくない」
「私が、ヒーロー…?」
「もちろん、ヒーロー協会の上層部には話を付けておかないと少し面倒なことになるけどね。そこら辺は大丈夫さ。任せておいて。それに、なにも本当にヒーロー活動をやってもらう訳じゃない」
根津は続けた。
「ヒーローになるのは副担任になるための名目、副担任になるのはA組に自然にいられるようにするのと、自然に授業を受けられるようにするためさ」
「えっと、いいですか…?」
火傷で手は挙げられないが、声を出して聞いた。
「なんだい?」
「副担任、というのは…その、なんですか?」
「それだけ説明するのも面倒だね。学校のシステムを一気に説明しちゃおうか」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「質問はあるかい?」
「だ、大丈夫です…」
「ではこの話について、了解してくれるかい?」
「…」
ジャンヌは少し考えて、
「…はい。私のためを思って下さっているようですし、了解したいと思います」
「決まりだね。説明が必要な人には、僕から説明しておこう。では、これからよろしくね」
そして、ジャンヌは今の自分の出来るだけの笑顔で
「はい!」
と答えた。
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:誰かのヒーロー。 | 作成日時:2019年1月18日 19時