壊れやすく輝く (ページ21)

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少し時間が欲しい、と聡に頼んだ。

やっぱり別れるべきなんだ。

そう思うだけで涙が止まらない。聡は最後にこのことは勝利にも言わないことを約束させられた。

勝利は迷わずSexy Zoneより私を選ぶから、と。

聡にとってSexy Zoneが1番大事だから。
風磨も勝利もどちらが居なくなるのも許せない、考えられないと。

私は別れる決心をした。

別れ話はしない。

私の、決断は

2人の前から何も言わずに居なくなることだった。

その日は風磨が帰らない日を選んだ。

風磨はいつもと同じに

「A、今日は帰れねーけど。寂しくて泣くなよ」

なんて冗談を言ってキスをした。

最後のキス

そう思うと涙がガマン出来なかった。

「A?!どーしたんだよ？まさかホントにさみしいワケじゃねーだろ。なにがあった？」

風磨は急に泣き出した私にびっくりして問い詰めたけど

「大丈夫。帰って来たらちゃんと話すよ。ほら、早く行きなよ。遅れるよ？」

泣き笑いの私に

「帰ったらぜってー話せよ？約束だかんな。」

何度も「マジで大丈夫かよ。」と確認したけど出かけてくれた。

これで最後。

私は荷物をまとめ始める。

最低限の自分のものだけ。

風磨を思い出さないために思い出になるものは何も持たずに出ることにした。

ずっとずっと涙が止まらない。

自分の犯した罪が大きすぎたことを痛感しながら。