壊れやすく輝く (ページ11)

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それからしばらく私は1人で過ごした。

どうしたらいいのかもわからずに。風磨からも連絡もない。
私からは
出来ない。勝利とあんな関係になってしまった罪悪感は時間を過ぎるほど大きくなっていった。

風磨。

私は変わらず風磨を愛してる。

勝利への想いはやっぱりわからないまま。

でもなかったことには出来ないことだけはわかってる。

その頃勝利は自宅謹慎が解けた。

メッセージには

「とりあえず、Sexy Zone、やってくるわ」

と。

風磨に言うんだろうか？あの日のこと。

もちろん確かめる勇気なんてない。

週刊誌に撮られてから3週間が経っていた。あれだけ騒がれたウチらのことも他に次々に起こるスキャンダルや事件にかき消されていた。

携帯が鳴った。表示画面には

「風磨」

胸が張り裂けるかと思うくらいに心臓が跳ね上がった。

「オレ。今日、そっち帰るから。」

「…うん」

「何？そのリアクション。嬉しくねーの？」
不機嫌な声。

とっさに

「嬉しーに決まってんじゃん。何言ってんだよ。」

「ふぅん。…ま、いっか。じゃ、後で。」

風磨らしく要件だけさっぱりと電話は切れた。

勝利は、どうしたんだろう？電話の様子じゃきっとまだ何も話してないんだろう。

私は？どうする？

答えが出ない。思わず勝利に電話をかけていた。

「どーしたの？」

勝利は拍子抜けするくらいいつも通りの声。

何も聞いて居ないのに

「風磨くんには何も言ってない。今日そっち帰るんだってね。心配してたんだろ？」

すっかりお見通し。

「私、普通には出来ないかも知れないから。もしかしたら…」

遮るように

「俺は知られても構わない。言ったでしょ？もう俺はAをあきらめない。でもAの気持ちは知ってる。だから言わなかったんだ」

「私は風磨を愛してる。」

「知ってるよ。わざわざ言わなくても」

「でも勝利。」

「いいんだよ。それで。言えないなら言えないままで。俺が無理矢理したんだ。無効だよ」

違う。

私だって勝利を受け入れたんだから。

「とにかく。もし、Aが黙っていられなくてもさすがに風磨くんだって手、出さないだろ？オレはどんなケジメでもちゃんと受けるから。心配しない。
わかった？｣

わかるわけ、ねーじゃん。私は泣きながら電話を切った。