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『た、確かにこれは他の人には理解できない…かも?』

嶺亜君ははぁと深くため息をつくとハイライトが入っていない目で私を見つけてこう言ってきた


『…どいつもこいつもバカばっかなんだよなぁ』

『バカ…私、もですよね?』

『あたりまえじゃん』


チッて言った?…舌打ち?
この人イケメンなのにめちゃくちゃ怖い!
背が低いのに威圧感がすごい!
ちびりそう!


『ま、まあとりあえず…案内してくださいよ!』

『まあそうだね、ついてきて?』


嶺亜君は二本指を私に向かってくいっと動かすと足速に歩き出した
私はそのサラサラの髪を見失わないように着いていく


冷たい廊下を歩いていくとお世辞にも綺麗とは言えない音たちが聞こえてきた


『…いろんなバンドがいるからね、まあ、どいつもこいつも本当にセンスがないんだよ』

『嶺亜君って本当に性格が歪んでるんですね』

『俺らは、ここ』


みんなの活動部屋らしき所をあっさりと通り過ぎてあれ?なんて思うけど嶺亜君に聞くのは躊躇われたのでとりあえずついて行くだけにしておいた

…でも、今
嶺亜君が指差す部屋は


『え、ここ部屋なんですか?』


廊下の一部が少しだけ凹んだようになっていて、置かれているベンチにも大分年季が入っている

…こんなの部屋じゃないじゃん
埃っぽいし


『はっ、くしょん!』

『ちょっと汚いな〜』

嶺亜君が私を犬のようにしっしっなんてやってくる


『ここ、埃っぽくないですか?』

『埃っぽい?…掃除はしているつもりだけど』

『どこがですか!…モップかなんか無いんですか?』


そう聞くと奥の小さな棚からガサガサと汚いバケツに入ったモップを出してくる


『阿達、掃除してくれるの?』

『…しょうがないですね。手伝ってもらえますか?』

『ありがとう!A!』

『馴れ馴れしいですね』

『いいじゃん、これも何かの縁だし』


名前呼びちょっとドキドキした!って思ったんだけど、その後すぐにモップをグイグイと押しつけてくる嶺亜君を見てトキメキが一瞬で消えた


『じゃあ、嶺亜君。そっちやってください』


また、奥から見つけた黒ずみのひどい雑巾を暇そうな嶺亜君に押し付ける


『だから、君付け気持ち悪い。嶺亜でいいよ』

『…嶺亜?』

『そう、…まあ友達みたいに思ってよ』

『え?』

『なに?嫌なの?』

『私、友達あんまいないからどう接していいか分からないですけど…?』


私がそう言うと嶺亜君は俺もだよってすごく優しい顔で笑った

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マリエ(プロフ) - ハルカさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!これからもよろしくお願い致します! (2022年4月9日 16時) (レス) id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 良すぎて一気読みしてしまいました……お忙しいかとは思いますが続き楽しみにしております! (2022年4月9日 2時) (レス) id: 17cc79c11f (このIDを非表示/違反報告)
マリエ(プロフ) - 松さん» そのように言ってくださって本当に嬉しいです!完結まで是非宜しくお願い致します。 (2022年3月29日 19時) (レス) @page35 id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - はじめまして!めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2022年3月28日 23時) (レス) @page35 id: 309f0f86b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:マリエ | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/p/taka231  
作成日時:2022年2月23日 16時

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