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とりあえず戻って一息つく
…まあ、失格だろうな
当日に勝手に曲を変える人なんて聞いたことないよ、、、
楽屋から出てホールの外に出る
でも、なんとなく家に帰る気にもなれなくてホールの目の前の歪な形の噴水のヘリに腰をかけて紅茶でも飲む事にした
『Aちゃん』
いい感じに感傷に浸っていたのに声なんてかけてほしくなかった…と思ったのも束の間、そこにいたのは琳寧君と申し訳なさそうな顔をしていた矢花だったので、わざわざ来てくれたのかと申し訳なくなって少し凹んだ
『琳寧君…と、矢花…』
『Aちゃん、すっごいピアノ上手だったね！途中で完璧に立て直したし、すごいよ！』
…立て直した？
むしろ崩壊した覚えしかないんだけど、、
『立て直した？』
『あ、うん。あんまり言わない方がよかった？ごめんね、でも一回やめてから凄かったよ！！』
琳寧君、、
それ、別の曲だよ？
そう言いたいけれどあまりにも褒められるもんだからこっちも良い気になっちゃって別の曲を弾いたことは内緒にしておく事にした
『琳寧君、言いたいことあるんじゃないんすか？先輩に』
『あ、うん。琳寧、Aちゃんに言いたいことがあるんだけど、、』
『サークルの事ですか？』
『いや、そうじゃなくて、、』
目の前を見るとモジモジしている琳寧君
こんな琳寧君は珍しい
『思い切って言うけど、琳寧。Aちゃんの事好きだよ？』
『え？』
『言っとくけど、女の子としてね！』
『琳寧君が？…私の事？』
なんとなく矢花の方を向くと気まずそうに目を逸らされる始末
…これは矢花もグルだな
『…どう、かな？』
静まり返った空間の中で噴水の水の音だけが美しく響いていた
『ごめんね、琳寧君。少しだけ考えさせて欲しい』
『…びっくりした〜。琳寧、いきなり振られちゃったのかと思った』
そう笑う琳寧君の笑顔になんとなく嶺亜が重なってまた心が痛む
『あ、じゃあ琳寧。嶺亜さんの所行ってくるからじゃあね！』
琳寧君が去った空間。周りにあるのは噴水と矢花黎という男だけ
『嶺亜が言ってたのって琳寧君の事だったんだね』
『嶺亜君なんか言ってましたっけ？』
『白々しい、、矢花も知ってたんでしょ？』
矢花がマジかって顔をして私をまじまじと見つめる。少し考えてから観念したようにそうですって言った
『嶺亜君が言ってた通り、先輩の事を想ってるのは琳寧君です、、、』
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マリエ(プロフ) - ハルカさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2022年4月9日 16時) (
レス) id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ(プロフ) - 良すぎて一気読みしてしまいました……お忙しいかとは思いますが続き楽しみにしております！ (2022年4月9日 2時) (レス) id: 17cc79c11f (このIDを非表示/違反報告)
マリエ(プロフ) - 松さん» そのように言ってくださって本当に嬉しいです！完結まで是非宜しくお願い致します。 (2022年3月29日 19時) (レス) @page35 id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
松(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page35 id: 309f0f86b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マリエ | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/taka231
作成日時：2022年2月23日 16時
