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本当にすることがなくなってきて、なんとなく嶺亜を見つめていた。すると、彼の瞼がピクリと痙攣している

…起きた？



『れーあ、起きた？』

『ん？…ここどこだよ』



寝起きの嶺亜はいつもよりとろんとした目をしている。ムードも相まってなんだか少し変な気持ちになる


『…どこまで記憶ある？』

『いやそりゃあさ、飲んだ訳じゃないんだから睡眠薬の件まで覚えてるよ…でも自分がそこからどうなったのかわかんない………まさか、、、』



そう、そのまさかなんだよな…



『嶺亜、私の事助けてくれるまではよかったんだけど自分の飲み物と間違えて飲んじゃうなんてね』

『大体Aが不注意なんでしょ？』

『…仰る通り』

『俺が行ってなかったらどうしたつもり？…矢花は肝心な時にいないし』



嶺亜、心配してくれてるのかな
それは私の事を妹みたいに思ってるから？、、、それとも



『で、なんでよりによってラブ ホなんて来た訳？』

『…だって歓楽街だったから、、、他に入るとこなかったし』

『もしこれが俺じゃなくてもここに連れてきた訳？』

『ううん、嶺亜じゃなかったら多分、、しなかった…と、思う』

『歯切れが悪いね。まあなんだかんだAはお人好しなんだから連れてきちゃうんじゃない？』



…言え、嶺亜しか連れてこないって言え！


だけど、このまま変な空気になって微妙な関係になるのはもっと嫌だな、、
嶺亜は何を考えてるの？…私はこの一年間、ずっと彼と一緒にいたけどわからない




『そういえば、A。コンクール出るんだって？』

『なんで知ってるの？』

『矢花が言ってた』



あのお喋り男！
コンクールには着替えのドレスやら靴やら沢山の持ち物があるので私の体一人では耐えきれないと思う
だから、当たり障りのない矢花に付き添ってもらおうと思って彼にはあらかじめ話していた



『で、何の曲弾くの？』

『言ってもわかんないと思うけど…』

『じゃあ誰の曲？』

『…ドビュッシー』



嶺亜はすっかり閉口してしまった
まさか、ドビュッシーも知らない？音楽の授業とかでやらなかったっけ？



『俺も見にいこっかな〜』

『嶺亜が？そういうの興味なさそうなのに』

『いや興味はないよ？でもAがピアノ弾いてるところなんかみてみたいじゃん』

『じゃあ私の事が見たいってこと？』

『まあ言葉を選ばずに言うならそういうこと』



ふと自分の胸に手を当ててみる、私の心臓はいつもより早いペースで動いていた

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マリエ(プロフ) - ハルカさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！これからもよろしくお願い致します！ (2022年4月9日 16時) (レス) id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
 ハルカ(プロフ) - 良すぎて一気読みしてしまいました……お忙しいかとは思いますが続き楽しみにしております！ (2022年4月9日 2時) (レス) id: 17cc79c11f (このIDを非表示/違反報告)
 マリエ(プロフ) - 松さん» そのように言ってくださって本当に嬉しいです！完結まで是非宜しくお願い致します。 (2022年3月29日 19時) (レス) @page35 id: c6cf29b1a9 (このIDを非表示/違反報告)
 松(プロフ) - はじめまして！めちゃくちゃ面白くて更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年3月28日 23時) (レス) @page35 id: 309f0f86b1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名：マリエ | 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/taka231  
作成日時：2022年2月23日 16時

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