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安室さんは、魅力的な人だ。
その容姿もさることながら、頭もキレるしスポーツや楽器もできる。
しかし最近、私は安室さんにそれ以上の何かを感じるような気がする。
私に向けてくる優しい眼差しに言動。彼の見た目じゃない魅力をたくさん知って、だからきっと任務が終わった今でも、私は安室さんを気にかけている。
園子ちゃんたちとパーティーに行ってから1ヶ月経った。
私は友達と飲みに出かけ、二次会に行くために1つ目の店を出た時、私は安室さんを見つけた。
友達は皆酔っていて、「次どこ行くー?」なんて話をしながらゲラゲラ笑っている。
そんな中、私は安室さんから目を離せなかった。
彼は1人ではなかった。
長い黒髪のすらりとした美女を連れてショッピングをしているようだった。高級店の紙袋をいくつも持っていた。
距離があったので、私には気づいていない。
探偵のクライアントだろうか?
組織の任務の途中だろうか?
その後、私の予想は外れだと、思い知らされるはめになる。
なぜなら
2人は歩きながら笑いあって、
____キスをした。
*
友達はみんな三次会に行ったが、私は気分が乗らずに家に帰ってきた。
…分かっていた。
彼はただハニートラップのために私に近づいただけ。
私はただ彼にとってターゲットだった。
だから私に甘い言葉を囁いて情報を得ようと思った。
それは、私が今までやってきた事だ。
分かりきっていた…はずなのに、
『…っ』
つうっと、涙が頬を滑り落ちた。
心臓が鷲掴みにされたみたいにキューっと痛い。
私は唇を噛み締めて静かに耐えた。
わざと、気付かないふりをした。
タブーだと分かっていた。
それでも、今、心の痛みが私に告げている。
ああ、認めたくなかった。
___私は、安室透に落ちてしまった。
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椿 - えだまめさん» コメントありがとうございます!!多分どんどんグダグダになっちゃうと思うのですが、変わらず応援してくれたら幸いです! (2020年1月29日 12時) (レス) id: 55324010a1 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ - おもっしろい!夢主ちゃんと安室さんのすれ違いが凄くてもどかしい。でもそのムズムズ感も楽しいです!ストーリーもしっかりしてるけど、サクサク読める速さの流れなので毎回毎回が気になります。更新頑張ってください!応援しています! (2020年1月28日 17時) (レス) id: e05e54b6fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2020年1月16日 19時