検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,728 hit

落ち着いて ページ4

しばらくすると、大分落ち着いてきたのか、Aちゃんの涙は止まっていた


「少しは落ち着いた?」


彼女は、声に出す代わりにゆっくりと首を縦に振った

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・あの、ね」


しばらくの沈黙のあとAちゃんは少しづつ喋りだした



「私、昔はお母さんとお父さんと3人で暮らしてたんだけど・・・・」


なんともいえない表情で話すAちゃんの言葉を静かに聞く

「さっきの人…お父さんは、昔から私のことを見てくれなかった。お母さんしか見てなかったの、あの人は」

「でも、病気になってからもその前からも、お母さんは優しかった。いつもそばにいてくれたの。・・・・・最初のうちは」


「ある時ね…いつもみたいに看病してもらってた時に気付いちゃったの・・・・・・お母さんの手、こんなに荒れてたっけ?って」

彼女の目からは光が失われており、全てを諦めたような表情だった


「すごい焦った。だって人が他人に優しくできるのは…自分に余裕があるときだけだから。このままじゃお母さんからも愛されなくなる、って」


「・・・・・・・・・」


何も言えなかった


同じ年でこんなことを考えながら生きてきた人に今まで会ったことがない…


「だから…ずっとおとなしく寝てることにした。手のかからない子供でいないとお母さんに迷惑だから…」
「でもね、ある時お父さんが仕事でうまくいかなくなってからお母さんも働きにいくようになった。うちはそんな裕福じゃなかったし、私の薬代とかもあったから」


「それで結局、『仕事で忙しくてお世話してあげられないから』って理由でヒロ兄のところに預けられた、ってわけ。・・・・・・連絡は全然してくれなかった」



張り付けたような笑みを浮かべてAちゃんはこっちを見る

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←なぜか


ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
4人がお気に入り
設定タグ:nano餅@星降南倉 , イナズマイレブンGO , 雨宮太陽   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

nano餅@星降南倉(なくら)(プロフ) - 剣城礼菜さん» マジですかありがとうございますテンションやばやばのやばやばです\(^O^)/ 頑張ります!! (2013年11月19日 17時) (携帯から) (レス) id: 7076e1c8a4 (このIDを非表示/違反報告)
剣城礼菜(プロフ) - とても面白かったです! 更新楽しみにしてます!頑張って下さい(^_^) (2013年11月19日 14時) (レス) id: 4d887565fa (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:nano餅@少しづつ復活かも | 作成日時:2013年11月13日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。