ハロー・マイラヴァーズ4 ページ12
「だったら楽勝ではないか！」
「Aはこれから合流する予定の杠と大樹、今いる千空やゲンと一緒にすごせばいいんだよね！」
会議終わり。
コハクとスイカは明るい笑顔をみせていた。
その2人の横では看病のルリ、ベットで安静にしているAが苦笑いしていた。
「どの方も面識はないですね…」
Aの傷はまだ残っているが起き上がれるぐらいにはすっかり回復した。今のところ思い出せるのは自分の名前と年齢だけだった。
「大丈夫だよ、千空はとっても優しいんだよ！ねっコハク」
「う、それは同意しかねるが…い、いや、優しいぞ！」
「おうおう！ずいぶん仲良しになってんな！」
「どうだ、ルリ。百物語読み聞かせ会の調子は」
ワイワイと騒ぐ2人の後ろから千空とクロムが入室してきた。ルリは困ったような笑顔を向ける。
「まだ２つしかお話してないのですが、今のところ全然ピンときてないみたいですね」
「すみません」
「わわっ、Aさんが謝ることでは。私たちが勝手にやってるだけですから」
「ククク、そーだな それに百物語はルリ以外のやつにも覚えさせたい ちょうどいいメモリー役が居たわ」
「おい、そういうの思っても言うなマジでやべーな千空」
マッドな笑みを浮かべる千空にクロムがツッコミを入れる。コミカルなやりとりにAは「ふふ」と淑やかに笑った。
「百物語のあとはどうするんです？今のところ予定はなさそうですが…」
「ククク、そーでもねぇ」
千空はAの膝の上にくるりと羊皮紙を広げた。
羊皮紙にはAの記憶を巡るための旅の予定がぎっしりだった。
「Aの記憶のひっかかり地点をまずは探さないとな、ひとまずは百物語、そのあと歩けるぐらいに元気なったら俺と探索チームと一緒に日本観光でも行こうぜ」
「鎌倉大仏とかいいかもな」
コハクとクロムは相変わらず頼もしい千空の様子に安堵した。
「さすがと言ったところだな」
「また忙しくなるなー」
「ふふふ！なんだか、デートの計画を立てるAさんの彼氏みたいですね」
(( 彼氏 ))
瞬時に千空の身体の動きが止まる。
「…。…。」
(うわ、わかりやすっ)
「とにかく今はガンガン記憶めぐって地道に積み上げていくぞ、ひとまずは安静に百物語な！解散！」
煙を巻くように去った千空に残された5人は呆気に取られていた。
「千空…あやつもクロムとヒケを取らずなかなか尊いな」
「あ？なんか言ったか？」
ーーー
続く
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 154人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Dr.STONE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たいやき(プロフ) - 小麦粉さん» ありがとうございます！何か思いついたらまた更新できるようにします！ (2019年12月16日 3時) (
レス) id: 19c5eaa8c0 (このIDを非表示/違反報告)
小麦粉(プロフ) - はしまして！全作品読ませてもらいました！凄い好みで読めて嬉しかったです。続きを待ってます！ (2019年12月15日 8時) (レス) id: 738efae2c3 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき(プロフ) - いちかさん» こちらこそリクエストありがとうございました！感想も嬉しいです！^_^ (2019年11月29日 6時) (レス) id: 19c5eaa8c0 (このIDを非表示/違反報告)
いちか(プロフ) - たいやきさん» こんにちは。hとχの続き、読ませて頂きました！こんなに早く上げて頂けるとは…本当にありがとうございました！千空が自分をヒョロガリと称するの可愛いかったです笑 (2019年11月26日 14時) (レス) id: 1198a4bf74 (このIDを非表示/違反報告)
たいやき(プロフ) - いちかさん» ありがとうございます。私も学生時代に想いを馳せたつもりです！笑 リクエストありがとうございます。後ほど書いてみたいと思います！ (2019年11月19日 20時) (レス) id: 19c5eaa8c0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たいやき | 作成日時：2019年10月24日 11時
