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180 困る ページ27

藤ヶ谷先輩は

伝えれば何か変わると言っていたけれど

その変化がいいものとは限らない





だから……





みっくんと目が合うと時間が

止まってしまったみたいに動けなくなる






辺りを包む静寂の中に

ドーンドーンという重低音が鳴り響く







……。





……。








ミツ「……困る。





てか、なんだよ(笑)もしもって(笑)


わけわかんねーこと言うなよ」






って明るく笑い飛ばした







困る……






……そうだよね





みっくんならそういう反応すると思った






うん……想定内







分かってた





だけど







困る……咄嗟に出たみっくんの本音






胸に突き刺さる



試すような言い方をした私が悪い







もしちゃんと、正面から気持ちを伝えたら

こんな答え方はしなかったかもしれない






保険をかけた私が悪い







「だよね(笑)ごめんごめん(笑)

嘘嘘。気にしないで。」





って、へこんでること悟られないように

必死にいつも通りを装う






でも、なんか見透かされてしまう気がして






「あ、そうだ!

ねぇ、さっきの!ラムネ飲もうよ!」






って、話題を反らそうとさっきのラムネを

取り出した







ミツ「開けてやるから。」






って手を伸ばしたみっくんの指と指が触れあう





「大丈夫//自分でできるから//」






って、思わず奪い取るようにしてしまった





みっくんは少し驚いたように手を離した





それがまた変な空気で

早く蓋を開けようと試行錯誤して

思いきりビー玉を押し開けた






「キャー」






プシャーって、思いっきり泡が吹き出した







ミツ「お前、何やってんだよ!

タオルとか……」







ビショビショの私を見て

慌ててタオルを探すけど

タオルなんて持ってないよね







胸元から下着までびっしょり







「ちょっと洗ってくる//」






って、立ち上がると






ミツ「いや、待てって!俺も行くから!」






「大丈夫//

みっくんは先にみんなのとこ戻ってて//」







慌てて立ち上がろうとするから

半ば強引にみっくんの元を離れた






髪も下着もビショビショ






水道なんて近くに見つからないし

下駄が擦れて足が痛いし







『困る』







もう……神様とかって思ったりして





指輪とか、左手の薬指とか舞い上がったりして






同じ思い出の中とか

ふたりしか知らない記憶とか







ばっかじゃないの……私

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もも(プロフ) - maricaさん» コメントありがとうございます(*^^*)ぜひ7章にも遊びに来てくださいね(*^^*) (2019年7月9日 10時) (レス) id: 0e833b3ebd (このIDを非表示/違反報告)
marica(プロフ) - 作者様の意地悪切なくて好きです!続きも楽しみにしてます。 (2019年7月9日 9時) (レス) id: e0ef7b26e4 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 玲さん» いつもありがとうございます☆藤ヶ谷先輩、ついに始動です(*´ω`*)切ないお話大好きです笑なんとなく先が見えているから楽しめるのでしょうね…リアルだったら心が折れます(T-T) (2019年7月6日 21時) (レス) id: 0e833b3ebd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あーん藤ヶ谷先輩切ない(;∀;)好きです万歳!主ちゃんに藤ヶ谷先輩の想いが届くのはもう少し先になりそうですかね。そうなったらなったで再び咲良さんが現れそうな予感も。前作もですが、切なさを描くのが本当にお上手ですね^ ^ (2019年7月6日 20時) (レス) id: b7c4bcac2b (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - はるさん» いつもありがとうございます☆切ないお話が好きなので遠回りばかりしてしまうかもしれません(^^;気長にお付き合いください(^-^) (2019年7月4日 8時) (レス) id: 0e833b3ebd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もも | 作成日時:2019年6月23日 21時

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