月とオレンジ 4

193 残りな？ ページ49

ニカ「あれ！？

待って。





先約ってAちゃん！？

やっぱり付き合ってんの？」







って、なるよね

ニカちゃんは






「え//いやいや//それは全然//」






って、やりとりをしていると







「お疲れー。遅くなっちゃったー。」







扉を開けて入って来たのは






「みっくん！」







みつ「おー、あれ？何、お前もう帰るの？

え？藤ヶ谷も？」








私たちがふたりで荷物を持ってるから







ニカ「なんか二人でデートらしいよー。」







え！//



みっくんと目が合う







「いや//違うよ？//」



って、言うと








みつ「ふーん。別にいーけど。



てか、藤ヶ谷居なかったら

来た意味ねーじゃん。」







って、藤ヶ谷先輩のところへ






別にいいよね……そりゃ






藤ヶ谷「悪い。でも、先約だったからさ。」








みつ「なんだよー。」







って、ふてくされるみっくんを

宮田先輩が宥めて席に座らせた








藤「じゃあ、みんなごめん。

今日はありがとね。」







そう言って部屋を出る藤ヶ谷先輩に

続こうとすると








藤「…やっぱりAちゃんは残りな？」





って小声で言う






きっとみっくんが来たからだ







「え、でも……」






私が居ないと先輩、困るんじゃ








藤「大丈夫。自分でなんとかするからさ。」






なんとか……って








藤「本当に。大丈夫だから。ね？」






って、促されて部屋に戻ると

先輩はひとり店を後にした







大丈夫かな






だって、先輩が自分から

あんな頼み事してくるなんて……

多分すごく気が重いんだと思ったから







そりゃそうだよ







私だって、みっくんと美紀さんと３人なんて

いったら地獄だもん








いつもそう






藤ヶ谷先輩は自分のことより私のことばかり

考えている







……。







よかったかな……って

思いながら部屋に戻った






ニカ「あれ？

ガヤさんと行くんじゃなかったの？」






荷物を置いて座るとニカちゃんに突っ込まれた







「あ、うん……大丈夫みたい。」








ニカ「大丈夫みたいって

やっぱりデートだったんじゃん！」







「え//ち、違うよ//」







ニカ「じゃあ、明日？」






「え？//明日とかでもないから//」









タジタジな私に隣に座っているみっくんが言う








みつ「藤ヶ谷の先約って何？」

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