月とオレンジ 4

189 誕生日 ページ45

宮「ねぇねぇ

今日の夜空いてる？」







社食でランチしている私と萌ちゃんのもとへ

宮田先輩がやってきた







萌「あ、私はちょっと……」





用事が……って断る萌ちゃん






するとこちらを見た宮田先輩と目があう







「あ、えっと……私は……」






空いてる……空いてるけど








萌ちゃんが居ないとなると

宮田先輩とふたりきり？





ってなっていると








宮田「明日さ、ガヤさんの誕生日なんだよね♪

明日は休みだからさ

今日サプライズでお祝いしよーよ♪」







実は玉にも声かけてあるんだよね




って、






あ、そういうことか！






それなら……

空いてます







そう返そうとしたら







萌「あ、やっぱり空いてます！」






って、玉森君の名前が出ると即答






そんな萌ちゃんに慣れっこな宮田先輩






今日はノー残業で飲みに行こう！

って、意気揚々とオフィスへ戻っていった








それから退勤時間を迎えると








宮田「ガヤさん！今日空いてる？

飲みに行こうよ！みんなでさ！」






隣のデスクにやってきて、藤ヶ谷先輩を誘う







藤ヶ谷「え、あー。今日はちょっと……。」








宮「え、嘘でしょ！？

今日、予定あるの？




ガヤさん、誕生日だから

みんな誘っちゃったよー。」








藤ヶ谷「いや、俺の誕生日、明日だし。」






って返す藤ヶ谷先輩に

マジでーって、すごく残念そうな宮田先輩







でも、そうだよね






先輩、人望厚そうだし

誕生日をお祝いしてくれる人はたくさん居そう








萌「彼女ですか？」



って、萌ちゃんが聞くと







藤ヶ谷「あー、いや

そうじゃないんだけど。」








宮「じゃあ、いいじゃん！

一緒に飲もーよ♪」









藤ヶ谷「あー……そうね。






…じゃあ、少しだけ。」








宮「よかったー♪

じゃあ、この後いつものお店で♪」






って座席に戻ると

荷物をまとめてそそくさと部屋を出ていった






「じゃあ、後で……。」








藤ヶ谷「うん。」








隣でまだパソコンを弄っている先輩に言って

更衣室へ入った







萌「よかったね♪」






隣で着替える萌ちゃんに話しかけられた







よかった……





あ、そっか






私、藤ヶ谷先輩に片想いって設定だった







「うん//」








萌「でも、なんの用事があるんだろうね。

彼女じゃないならさ。」








んー

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