嘘つきな僕ら 18

831 スキャンダルの現実 ページ28

架純「だから

有名人さんたちに

関われるのはありがたいなって。




二人と繋がれたら

それってすごくいいコネに

なるじゃないですか？





うまく取り入っちゃおうかなー♪」







見た目は確かに人並みより

ずっと綺麗な架純ちゃん







取り入っちゃうなんて言い方は気になるけど……

もしも、他のメンバーだったりしたら

そんなこともできちゃうかもしれない







それよりもコネって……








架純「でも、ま、心配いりませんよ。

私、全力でいかせてもらいますんで。





先輩のこと潰しちゃうかも(笑)」







……。





……潰すって








しばらくして衣装グループの仲間が待つ

スタジオへ








「どうぞ……」







スタッフの一人に部屋に招き入れられた








今まで何度も話し合いを重ねて

一緒に衣装を作り上げたメンバーが

私と架純ちゃんを取り囲むように並ぶ







その中に、メンバーからチームに入っていた

太輔と玉森さんの姿はない








他の仕事……あるいは

私との接触を避けるように

指示されたのかもしれない







「今回は………私の軽率な行動で

皆さんに多大なご迷惑を

おかけすることになり

申し訳ありませんでした。」







皆さんの前で深く深く、頭を下げた







今回のスキャンダルに対する謝罪と

私がチームを抜ける旨を伝え

今後、代役を勤める架純ちゃんが

みんなの中へ加わった







「今までお世話になりました」








最後にまた深く深く頭を下げると

架純ちゃんを加えたチームは動き出した







……私、本当にクビになっちゃったんだ








リーダー「じゃあ、本社の方には

私からも連絡しておきますから。」








「……はい。今までありがとうございました」









お礼を言って部屋を出ると

女性スタッフが何やら話している









「でもさ、アイドルに手出しちゃ

ダメだよねー。




しかも二人だよ？





元彼が太ピーで今彼が玉とか

どんだけだよって感じ。」








「やっぱりメンバーに近づきたくて

選考うけたのかなー？




てか、元から知り合いとか？コネとか？」







さっきの架純ちゃんの言葉を思い出した









『二人と知り合えたら、いいコネになる』








衣装の話をくれたのは玉森さん







でも決して、コネなんかじゃない









「てか、でもさコネだとしたら

職権乱用じゃん？




アイドルって何でもありじゃん。」

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