11 裕太の涙 ページ19
「落ち着いた？」
裕太から距離をとって
なるべく驚かせないように静かに話しかける
裕太「…うん。」
こくこくって頷きながら
私の言葉に受け答えした
「本当に、私の声聞こえてるんだね//
ていうから見えてるんだよね！？
私のこと」
今までひとりぼっちだったから
嬉しくなって、今度はこっちが大騒ぎ
裕太「うん…見えてる。
でも透けてる。
え、A…Aなの？」
私を見て怯えてる
そりゃそうだよね
だって私、本当は死んでるんだもん
「うん。そう。私。
裕太、落ち着いて聞いて
信じられないかもしれないけど…」
そう前置きして、今までの経緯を話した
今ここにあるのは私の魂だけで
体はもう存在しない
…つまり、私は幽霊
神様という人が現れて
私の願いをきいてくれた
太輔を目覚めさせてくれるって話と
私の声が聞こえるのも
私が見えるのも裕太一人だってこと
それから…
言っておいた方がいいとは思ったけど
49日後に私の魂が成仏することも
そのとき
今からその日を迎えるまで
私と過ごしたっていう
裕太の記憶が失くなるということも
私は言えなかった
自分でもこの状況がまだよく分かっていない私
本当に49日後に自分の存在が失くなるのか
その日まで、こうしていられるのか
分からなかった
それに…
本当のさよならが
すぐそこまで迫っている…なんて
言葉にできる程
私は強くない
裕太「うん…分かった。
ような分からないような…」
ソファに座って神妙な表情の裕太
そりゃ、にわかには信じられないよね
裕太「ねぇ…」
突然、立ち上がった裕太が近づいてきたかと
思うとフワって、私を抱き締めようとした
え//
急な行動に驚いて
思わず身を引きそうになったけど
裕太の腕が空をきる
あ、そっか…
裕太は私には触れられない
私はもう…
ここにあるのは私の魂だけ…
でも、腕を緩めない裕太に
「…大丈夫？//」って
裕太「もう2度と会えないと思ってた。
いきなり居なくなるなよ。
俺がこの3日間、どんな気持ちで…。」
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美希(プロフ) - ももさん！新作待っていましたー☆ まだこれからなのに続きが気になり更新が楽しみです(^-^) (2020年5月29日 6時) (
レス) id: 9bf00cb10a (このIDを非表示/違反報告)
ぴーち(プロフ) - こんにちは！新作待ってました！まだ序盤なのに鼻の奥がツンとします…。 (2020年5月28日 22時) (レス) id: a35dab13d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もも
| 作成日時：2020年5月28日 21時
