STORY16 お悩み相談(1) ページ18
…何だったんだろう?
さっきまでのんびりしてたように見えた総悟君は、いきなり急用を思い出したからと帰った。
その前は顔が熱くなるほど考えこんでいたし。
私が、何かしてしまったんだろうか。
嫌われてしまったのならどうしよう。
もし至らないところがあるなら直すから。
…嫌わないで。
不安で不安で、心が押し潰されそうだ。
「あれ、A?」
「…銀さん。奇遇ですね。」
「お前何かあったのか? 顔くれーけど?」
鋭い銀さんに、やっぱりさすがだと肩をすくめる。
「いえ、大したことではないんです。」
「そうか? ま、話ならいつでも聞いてやるからよ、あの甘味処で。元気出せ。」
「ふふ、奢ってもらう気満々ですね。」
「ったりめーよ。俺ァ金はねーけど、甘味は食べてーの。」
私が強がったのがわかったのか、遠慮したと思われたのか。
利害を提示して聞いてもらいやすくしてくれた。
なんだかんだ銀さんは優しくて気配りができて、いい旦那さんになりそうだ。
いやでもお金ないし勝手だし、知らない間に黙って遠くに行ってしまいそう。
「やっぱり銀さんにお嫁さんはまだ遠そうですね。じゃあ聞いてもらおうかしら。」
「ごめん何で俺急にけなされたの? じゃあって使い方間違ってるけど? その気になればお嫁さんなんてすぐできるから銀さん。ストーカーもいるし。…いやあんなやつ絶対ごめんだけど。」
「まあまあ、いいじゃないですか細かいことは。甘味いらないんですか?」
「いる。」
ストーカーというパワーワードに少し驚いたけど、ひとまず移動しよう。
後で話を聞こう。
・
・
「チョコレートパフェ2つ。」
「じゃあ私はこのイチゴタルトとアッサムティーのホットで。」
「かしこまりました。」
店に入りひとまず店員さんに注文をした。
いやでも銀さんは本当にさすがだ。
「女性にたかっておいて全く遠慮のないところが、銀さんのすごいところですよね。」
「褒めても俺のチョコレートパフェはやらねーぞ。」
「褒めてませんし、いりません。」
この人、お嫁さんどころか彼女も難しいんじゃなかろうか。
そんな思考がよぎる。
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たいる(プロフ) - わかさん» こっちにもコメントくださってたんですね!笑ありがとうございます。笑っていただけて良かったです笑笑 (2021年7月11日 17時) (レス) id: 14bca84003 (このIDを非表示/違反報告)
わか - ミョウバンは笑った!!笑笑 (2021年7月7日 21時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たいる | 作成日時:2021年1月8日 0時