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STORY10 おかしな常連客たち(1) ページ12

「よ、A元気か?」

「あ、銀さん! いらっしゃい。あんこ2本、あんこ増し増しですね?」

「おー。」


常連のお客さんの1人、坂田銀時さん。
通称銀さんで、万事屋銀ちゃんとかいう何でも屋さんの社長さんだそうだ。

…のわりに、あんまり裕福そうに見えないのできっと儲かってないんだろうな。
昼間から団子食べに来てるし。


「相変わらず生気のこもってない目ですね。」

「ったく失礼だな。銀さんの目はいつだってキラッキラ輝いてんだよ。」

「ふふ、それはそれは失礼しました。…あんこ2本お待ちどおさまです。」


お団子どこにあるの?ってくらい山盛りに乗った大量のあんこ。
食べにくそうだから、仕方ないからスプーンもつけてあげる。

当たり前だけど、こんなの銀さんからしか頼まれたことない。


「お、これこれ〜。やっぱここは甘くて美味しいんだよなぁ。」

「それはそれは。ありがとうございます。」


本当にお団子の味わかるの?と思いつつも、お団子が褒められるのは自分のことのように嬉しい。
おじいちゃんが1本1本丹精込めてつくっているんだもの。
あからさまに自分の機嫌が良くなるのがわかった。

そんな私を見て呆れた顔をして、銀さんはおばあちゃんを呼んだ。


「おいばばあ。」

「はいはい?」


ばばあって呼び方ひどいよね。

ここの店ではおじいちゃんが団子を作り、おばあちゃんと私が交代で休憩をとりつつ2人でお店を回している。
銀さんに呼ばれたおばあちゃんの代わりに、運ぼうとしていたお盆を手に取る。


こそこそ何話してるんだろ。
聞こえそうで聞こえない。
何か悪口を言われている気がする。


「素直といやー聞こえはいいが、あいつ本当単純だよな。あんなんで大丈夫なの、1人で生きていけるの。」

「それがね〜ちょっと心配よねぇ。でも最近いい人がいるっぽいのよ!」

「え、まじ? どこの誰だよ。騙されてたりしねーだろうな。」

「大丈夫ですよ、真選組の方みたいですから。」

「はあ!? ダメだよあんな税金ドロボーなんか!!」


税金ドロボー?


「だーれが税金ドロボーだ。」

「おめーらのことだよ。」

「土方さん、いらっしゃい。三色団子2本とトッピングマヨネーズね。」

「ああ、頼む。」


土方さんが税金ドロボー?
まさか警察だから…?
さすが銀さん、あだ名がひどい。
土方さんは最近よく来るお客さんだ。

ああ、揃ってしまった。
このおかしな常連2人が揃うと、ろくなことにならないのはもう身に染みている。

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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 団子屋   
作品ジャンル:アニメ
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たいる(プロフ) - わかさん» こっちにもコメントくださってたんですね!笑ありがとうございます。笑っていただけて良かったです笑笑 (2021年7月11日 17時) (レス) id: 14bca84003 (このIDを非表示/違反報告)
わか - ミョウバンは笑った!!笑笑 (2021年7月7日 21時) (レス) id: 44294a6bf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たいる | 作成日時:2021年1月8日 0時

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